故ラチェットスタンク

ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4の故ラチェットスタンクのレビュー・感想・評価

4.1
カスみたいな茶番劇だったシーズン3に比べると質も量も密度も圧倒的にパワーアップした今シーズン

ただ実はシーズン3が影の英雄なんじゃないかとも思ってる。当時は無理に話を広げられて拒絶反応を示してしまったけれど、広げた分がシーズン4を面白くしてる。全ての犠牲は3が引き受けてくれた。

情報整備の手腕にただただ圧倒され続ける9エピソード
各場面の切り替えがスマートすぎる。
常にトピックのしりとりやマッチカットの意識をしているから各ストーリー、ロケーションがシームレスに繋がる。
映像回しの99%が有意義で美しく構成されている。見惚れる。

キャラを描くための台詞は最低限に後はキャストの演技を信頼し、画面を常に動かして饒舌にプロットを語る。心情を語る。飽きない。飽きない。飽きない。の連続。

制約を常に作り推進力を常に作り緊張感を常に作る。矛盾は避けつつ意表を突く。

非常に良い意味で「キャラクターコンテンツ」と化している。偉人たちの作り上げたノスタルジーやオタク文化で興味を引く必要はない。
立派に独立したキャラクターたちの姿を描くだけで簡単にのめり込まされてしまう。

「Man of culture」でなく
「Man with culture」
文化に生きるのではない。
文化とともに生きるのだ。
虚構的創作物とのコミュニケーションのロールモデル。

最終シーズンはどうなることか、いざ、未知の世界へ。

追伸:
所謂「スクールカースト上位キャラ」の扱いだけ少し残念。
救いようのない人として描き過ぎている。