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ふぞろいの林檎たちのsuncineのレビュー・感想・評価

ふぞろいの林檎たち(1983年製作のドラマ)
4.0
コンプライアンスなんて全く無かった時代に作られたドラマなだけあって、登場人物それぞれに人間味が非常にあった。学生生活、就活、恋愛のありのままが映っている。また、学生から大人への階段を登る登場人物たちの本音や葛藤などは、とても生々しいものだった。そしてその分、当時このドラマを見て共感していたであろう学生がどんな時代を生きていたのか多少なりとも熟知できた。

•挿入曲がサザンオールスターズで永遠に耳が幸せになる。
•実在する大学名を出してる上に各大学の特徴を絶妙に捉えているのが面白すぎる。
•男尊女卑、階級社会、学歴社会の現状がしっかりと含まれているドラマのため、文脈がより心に伝わる。
•正解のない学生生活を過剰評価することなく、「社会に向き合う人間」のありのままの心情として映していて、このドラマ自体が自分自身に共感してくれているようで心地がいい。

コンプライアンスは生々しく現実味のあるモノを作れなくするけど、コンプライアンスにこだわる人達の中毒ぶりは生々しくて愛おしい。
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