イギリス・グランチェスターの青年牧師シドニーが、ベテラン刑事ジョージィの力を借りながら事件を解決する推理モノ。
1950年代の片田舎、一面緑の中を自転車でゆくシドニー。穏やかでどこかゆったりと時間が過ぎるような雰囲気に癒される。どことなく「ダウントン・アビー」の趣を感じるのは音楽が似てるせい？
人を疑って接する刑事と、人を信じて接する聖職者という対称的な組み合わせがユニーク。
捜査をする上でもシドニーは真摯に真実を追求し、話す相手を尊重して接する優しさを持つ。(加えて甘いマスクときたら、女性に好かれるのも必然だろう)。
謎解きに加え、シドニーが戦争体験で負った悲しい過去の追想と、幼なじみとの切ない恋愛模様も織り込まれ、見所は多い。
清らかに生きたいけれど、うまくいかずに苦悩する生真面目で誠実な人柄には好感を持つし、周囲の人物も魅力的。特に変わり者の後輩牧師とのやり取りが面白くてお気に入り。
決して派手ではないけれど、堅実で丁寧な作りのドラマ。
ままならない世でも前を向いて生きてゆこう、とポンと肩に手を置いてくれるような優しさを感じる。
いい作品なので、現状観る手段が限られているようで残念。
個人的にはNHKの海外ドラマ枠で放送してても不思議じゃないくらいの出来だと思う。
シーズン2以降も楽しみ！
