イギリスのグランチェスターを舞台に牧師・シドニーが事件を捜査するシリーズのシーズン2。
今回は1話の少女の事件がシーズン通しての軸になる構成。これがとてもヘビーな事件で、正義とは何か？贖罪とは何か？許すとは何か？という問いを突きつけてくる。
簡単に答えがでる話ではないけれど、深く考えさせられる内容で、前作以上に見応えがあった。
捜査を通して年の離れた善き友人関係になったジョーディとの間に溝が生まれたり、旧友の行動に胸が痛んだり、人妻の幼なじみ・アマンダを忘れようとするも空回りしたりと、シドニー自身の苦しみも大きかった今シーズン。
聖職者としての自分がすべきことと、本当の自分が求めていることの板挟みで苦悩し、荒んでいくシドニーの姿は観ているこちらも辛かった。
それだけに最終回でのシドニーとジョーディの抱き合う姿に胸が熱くなった。
人はみな苦しみを抱えていてきっと誰かを必要としている。価値観や立場が違っても互いに労りあうことができるはずだという希望を二人の中にみた。
後輩牧師のレナードや牧師館の家政婦・マグワイア夫人のシドニーへの深い愛情にも心が温かくなった。
特にいつもキツイ物言いのマグワイア夫人の心境の変化に感動…。登場人物全員に幸せになって欲しい！！
どんなに先が見えなくても、辛い時があっても、ひたむきに生きるシドニーたちの姿はいつも心に優しい明かりを灯してくれる。
