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オザークへようこそ シーズン1のzkのレビュー・感想・評価

4.0
追い詰められたマフィアの資金洗浄係が、オザークなるど田舎で家族もろとも命懸けの資金洗浄をする話。
似たジャンルのブレイキング・バッドは家族のために自己犠牲精神でひとりドラッグを製造する話なのに対し、本作は家族全員の命が懸かってしまったせいで早々に一家団結する必要に迫られる、というのが本作の特徴かな。まぁブレイキング・バッドも結局家族を巻き込んで行くわけだが。

個人的には上記したブレイキング・バッドとファーゴのようなコーエン兄弟の映画のテイストを合体させたようなドラマに感じた。きな臭くヤバそうな人が次々やって来て、ぐだぐだな目に遭いながら難局を乗り越えようとする話だ。
家族全員の生存のためなら誰が破滅しようと関係ないし敵とだって手を結ぶというなりふり構わない姿は説得力がある。正義とか悪とかにすら構っていられないのだ。

本作の欠点があるとすれば、爽快感の欠如かな。格下相手にだけしか勝利できないバランス感覚で作られているというのもある。
ブレイキング・バッドを引き合いに出してばかりで恐縮だが追い詰められてからの爆発的なカタルシスがブレイキング・バッドにはあった。本作にこれがあればもっと評価は高いものになるのでは。
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