とんちゃん

ゲーム・オブ・スローンズ 最終章のとんちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

「長き夜」
いよいよ夜の王との対決⚔
ドラゴンをゾンビ化し強力になった夜の王
大体“夜の王”なんて下劣な名前付けちゃって、さぞかしあっちの方もお強いのでしょうね笑
なんてどうでもいい
兎にも角にも死者共の数が半端ないどんどん襲いかかって来る。死者と言ってもただの雑魚キャラではなく、苦手な炎の壁が出来ようが自ら身体を張り炎を消し、続く者の為に命をかけている。そんなちょっと漢な所も見せてくれるゾンビたちなのだ。
ホントにこんな相手に勝てるのか?汗
ジェダイが!
違います
アリア嬢がピンポイントジャンピングアタックで夜の王へ凸撃!
抑えられる⤵︎落として刺す!
そしてライトセーバー!
違います!バリリアンタガー!!
ちょっと顔つきふっくらしても動きは健在のアリア嬢!
リストに入ってなくてもやっちゃいますよ🗡

次は皆の嫌われ者サーセイ退治の王都戦⚔
しかし前哨戦でドラゴンレイガルがスコーピオンこと床孥で打ち落とされる。

和平交渉決裂でミッサンディが処刑される…
この前後でのデナーリスの表情が哀願→悲哀→悲憤→憤慨へと変わる。
それを見て、うな垂れるティリオン

王都戦では序盤でドロゴンが床孥スコーピオンを全て焼き尽くし使いものにならなくさせた時点で勝負は決まった。

門は焼き払われ、ラニスター兵は剣を捨てる
そして鐘が鳴る
終わった

いや
終わらせなかった
デナーリスはティリオンとの約束を反故にしドラゴンを使い街を焼き払う
兵士だけでなく民衆をも焼き払う
逃げ様にも何処に逃げていいのかパニック
王都に居る者は全て敵、女だろうが子供だろうが関係無く焼き尽くされていく
アリアの市街地を駆けて行く姿は「1917」にも似たリアル感
爆発、怒号、悲鳴が飛び交う
さっきまで一緒に居た母子が丸焦げに…
もはやただの虐殺、地獄絵図

正義や平和を大義名分として戦争を仕掛けている現在の某大国の姿とデナーリスが重なるメタファー
それが強いメッセージとして見えた。

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デナーリスが民衆を犠牲にしてまで王都キングズランディングを破壊しようとする動機が「サーセイと講話を結ぼうとしたわ、彼女は人々の無垢を武器として利用して私を破壊しようとした」(私は和平交渉を試みた、罪の無い市民を盾にしたのはサーセイ、私じゃ無いわ)カッコは吹き替えの訳
いやいやいやいや、“鐘”が鳴って降伏しても攻撃続けてたでしょ?
おかしいでしょ
ジョンスノウもう少し強く突っ込めよ。
弱く見えるよアンタ

ミッサンディが最後に残した言葉「ドラカリス」(燃やせ)からなのかも知れないけど
その代償がそこまでに至る動機としては弱い気がする。
愛するジョンスノウが殺されたのならまだ解らないでもないけどね。

また新しい王がブラン?
ティリオンが提案するもその理由の一つが彼は玉座に興味が無いのと子供を残せないからって…
ブランは悪い人間では無いが喜怒哀楽も無く発言少なくカリスマ性にも乏しい。
子孫を残せない者を限定にするのか?
次の国王決めるのにかなり狭い範囲の中から選ぶ事になるしどう見てもおかしいでしょ
首長は選挙で決め任期を設けた方が自然
サムが提案した民衆が選んだ方が最善だったのでは?
王政そのものを壊すやり方こそある意味デナーリスが望んでいたのかも知れない。

まあ自分してはティリオンが王で王の手がブラン(ヴァリスが生きていたら彼)かな

それとジョンスノウがナイトウォッチに戻るけど、処遇として北に流されるより
自ら望んで行くべきだった。
これではジョンスノウが無能に見える

あれだけの事をしたデナーリスが最後の言葉も無くあっさり逝ってしまう様がもの足りない。
サーセイ&ジェイミーの死に様の方がドラマティックだったよ!

ジョンがデナーリスを死に追いやる際に身体を重ねたジョンスノウ自らも剣で突き通して共に最後を迎えた方が良くない?
そして同じくドロゴンが鉄の玉座を焼失させる。
ウェスタロスの王政の終わりを示唆する最後
その先のストーリーはティリオンのナレーションで締めくくりグランドフィナーレ

もう一つ
鐘が鳴らされ、ティリオンとの約束の通りにドラゴンの攻撃を止め様とするデナーリス。
しかしラニスターの大量に矢が飛び交う中で一矢がデナーリスの胸に突き刺さり落ちていく。
ドラゴンの母を殺されたドロゴンは怒り、街を焼き尽くしていく。

原作が追いついてないせいかストーリーに厚みが感じられない。まあ元々原作とは多少違いがある脚本だったので脚本スタッフは描ける能力が有った筈。もしかして原作者の草案を改編出来ない契約だったのだろうか。
映像は◎なのにストーリーが△
今でもこのラストというか結末は国内外賛否の論争を巻き起こしている。

それでもこの壮大な物語をよくぞ作られた。天晴
金が有れば何でも出来るという単純な作品では無いですね。

全体通して好きなキャラ
ハウンド・・アリアとのコンビが本当に好きでした。ラストのマウンテンとの死闘は何故か泣けてきた。
ジョラーモーモント・・デナーリス女王への愛情を一番強く感じられた。死者共から女王を守る姿が良い。ニヒルな表情がたまらない。
リアナモーモント・・あんな小さい女の子が凛々しくて逞しいのだ。唯一彼女の部下になりたいと思った程。出番少ないけど巨人との闘いは壮絶でした。

そして先程スピンオフとなる『House of the Dragon(原題)』のキャスティングが開始されたニュースが入ってきた。
300年前、鉄の玉座を作ったエイゴンターガリエン1世の話らしい
楽しみです。