バロウズ

オリーヴ・キタリッジのバロウズのレビュー・感想・評価

オリーヴ・キタリッジ(2014年製作のドラマ)
4.6
HBO製作のミニドラマシリーズ。
拳銃と遺書らしき封筒を手にし森林へ向かう不穏なオープニング。ときは遡り25年前から物語は始まる。薬局を営む夫にどこか情緒不安定な妻。

正直言ってフランシス・マクドーマンド演じる主人公は、息子や夫をネチネチと言葉責めにするわ皮肉屋で性格も悪く毒親極まりない。
こんな人物が身近にいたら絶対厭だなーと思っていたけれど、最終的には彼女に感情移入してしまっている自分がいた。やっぱり役者の力って凄い。

全4話でサクッと見れるのも好印象ですが、それを感じさせないほどディテールに拘っており繊細な心理描写、役者の表情や仕草から感情を読み取らせるようなシーンが多い。

主人公を演じるフランシス・マクドーマンドはもちろん、彼女の夫であり聖人のような薬剤師を演じるリチャード・ジェンキンスの演技も素晴らしい。終盤に登場するビル・マーレイもいいキャラだった。
どこか精神を病んだ人ばかりで決して明るいドラマではありませんが、ラストは生きる希望を感じさせる。
アマゾンPrimeでは配信終了し日本ではDVDも発売されていませんが、年末にとても良質なドラマを見ることができて大満足でした。
バロウズ

バロウズ