るる

獣になれない私たちのるるのネタバレレビュー・内容・結末

獣になれない私たち(2018年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

ひとまず4話まで。

京谷が1話冒頭からずっと、女の服に難癖つけたり、NGワードを連発していて笑う。

しんどい状況からの脱出を描くならもうちょっとリアリテイが欲しい気がするし、ラブコメとしては雑味が多い印象。

行きつけのバー、一日の終わりのクラフトビールに癒される、そういうライフスタイルへの憧れがないのでピンとこない部分もある。

恋愛ドラマは時代を映す鏡、という意味で、主人公の職業は面白い、いやでも、憧れかというと。

バカになれたらいいのに、と言う彼らも大概バカなあたり、皮肉が効いてるというか。

自宅介護を美談にして肯定しちゃうのはこのご時世にどうなんだろうという気もする。

人間と労働について丹念に。
オカモチくんはあのバーでバリバリ働き始めるんだろうし、
シュリちゃんは晶の会社の敏腕社長の秘書になるにベット。

京谷は、晶と別れて、シュリとより戻して、プロポーズする際、父の介護をしてくれと匂わせて愛想尽かされるにベット。

2018.11.22追記
7話まで。

6話で匂わされたときにウワーと思ったけれど、遅くにできた初めての彼氏に嫌われないように上手に付き合おうと努力するあまり行動と感情を制限されて依存してた女主人公、あるある、と思うと同時に、アラサーにしては、解決の仕方が幼くないか?という気も。

あの別れのシーン、女が自分の自立を滔々と語って男を捨てて去っていく、
男視点だと、物分かりのいい彼女に突然別れを切り出された、原因はいまいちわかってない、元カノを切ったことを伝えようとしたのに間に合わなかった、あれよね、ネットの気団板駆け込み寺にあるような話、ドラマでは男視点で「このまえ突然彼女にふられちゃってさー」「えーなにかしたんじゃないの」くらいの会話で流されちゃってきたような話を、
女視点から、女の自立の意味を込めてドラマで丁寧に描く、という意味では大事なんだけど、
あの別れの述懐、あまりにも、恋愛する以前、精神的自立前だったということを示唆する言葉の数々で、幼い、いたたまれない、そういう人間を描くこと自体はとても良いと思うんだけど、たぶん恋愛経験に乏しい女性について描こうという意識では描いてないんじゃないか、女を類型的に捉えていないところが魅力なんだとは思うんだけど、ドラマで人間を描く上での批評精神に欠けると感じて、ちょっと物足りないかな…

一言も反論できない京谷も情けないし、一方的に言いたいこと言ってスッキリしてサヨナラ、って、良い感じにしてるけども、ドラマとしては、主人公の主張だけがあるシーンで、うーん…
ここまで引っ張ったからには、1話ラストくらいの思い切りと劇的さで、その成長した姿を見たかったかも。

こういう恋愛してるひとたちはたくさんいるんだろうな、と思う反面、基本的に顔と性格の良い人たちの恋愛、会話やコミュニケーションの重要性に気付いていない人たちの恋愛、田舎から出てきてカッコつけるのが当たり前になったものの他人との人付き合いを根本的に学んでいない良くも悪くもピュアな人たちの恋愛だとも思えて、歯がゆくてもどかしい感じ、日本人…って感じ、つらい

無理して恋愛しなくてもいい時代とはいえ、やっぱり恋愛という濃ゆい人付き合いを通じてしか人間として成長できない部分はあると感じる、恋愛ってすげえ営みなんだという憧憬と謙虚さは大人として社会として忘れちゃいかんのじゃないかと思ってるので、拙い恋愛模様をそのまま肯定的に描く衒いのなさにほんのり辟易…かといって高齢処女だのアラサー女子の恋愛だのワードを出すのも違うと思うんだけどもさ

若者の恋愛離れによって若者が幼くなってる部分はあるよな、だから恋愛工学なんて馬鹿げたものが幅を利かせたりなにがセクハラになるかわからないとか臆面もなく言っちゃったりするんだろうな、とか色々思っちゃった、
京谷視点の掘り下げに期待したいかな、あと、オカモチくんをコメディリリーフ的な描き方で済ますのはまずいと思うんだけどな…肉食系という名の無神経からの脱却を図ろうとする彼になにかしら道が示されると信じたい…

女たちの連帯を描くあたりは好き、兄嫁と姑の仲の良さを描いたのは良いんだけども、夫を説得できなくて、という妻、ここにも案件が、この兄弟はマッタク、と色々巡った、つら…どうすんだマジで

なんだかんだ言いつつ見る
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