BBCらしく古典的で格調高いドラマだった。史実なので話の流れはThe Tudors(同じくBBCで2007年~2010年制作)と同じながら、クロムウェル(ヘンリーⅧの秘書室長)目線なので登場人物の印象が違う。
ウルジーは善人、トーマスモアは悪人と真逆に描かれている。視点が違うとこうも変わるものかと感心した。
ブーリン家の姉妹では姉妹の父を演じたマーク・ライランスがクロムウェル、静かで冷静な人柄で実務に長け王思い切って邪魔者を粛清したり弾圧する人。部下役にトーマスサングスター、息子にトムホランドなど主役級の人が脇役で出ていた。The Tudorsの方が強烈な描写でメロドラマ仕立てだが、こちらはセットや衣装もクラシックな演出で中々良かった。
処刑や拷問シーンの描写はマイルド。今作はヘンリー8世とアンブリーンとの再婚から彼女の不貞による処刑までを描いている。時代背景を知らないと恐らく何のことやらわからないと思うのでThe Tudors(BBC)のS1~S4を先見て史実を確認後今作を見ることを強くお勧めしたい。