ケビン・ベーコン演ずるクズでどうしようもない元FBI捜査官が、どうしても譲れない正義感を奮い立たせ、巨悪に立ち向かう。だらしない恰好、表情を晒しまくるケビンはまさに当たり役。
サイドストーリーがいくつか同時並行で進んでいく。微妙にそれらが絡まっていく脚本もおもしろい。
ただ、黒人女性弁護士のパートだけはのっぺりとして緊張感がなく、閲覧意欲を妨げる壁になることが多かった。
ところどころケビンはじめ出演者が有名な人たちの名文句を披露する。知識の見せびらかしなわけだが、それがなかなか興味深い。
ラストの締めくくりがよかった。
最悪の修羅場に遭遇した時、人は3つの疑問を持つと。
「なぜ俺か?」
「神様、なぜ?」
「朝食は何か?」
人はいつも物事を忘れて先を進む。適応するために。