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ヒューマンズ シーズン3のHKのレビュー・感想・評価

ヒューマンズ シーズン3(2018年製作のドラマ)
3.9
『エターナル』で久々にジェンマ・チャンを観て、本TVシリーズをシーズン2までしか観ていなかったことを思い出しました。
シーズン2を観終えた時点(約3年前?)でシーズン3の配信時期が未定だったため忘れていましたが、今ではアマプラ見放題だったので早速視聴。

ところが・・・1~2話を観てみたところ話がほぼ見えず???
こりゃマズイとネットでシーズン2のあらすじをおさらいしてようやく記憶が復活。
ハイハイそんな話でした・・・いや私の記憶装置のポンコツ具合にも困ったもんです。

近未来、人間に奉仕する目的で作られたアンドロイド(本作での名称は“シンス”)が一般家庭にも普及した社会で、そのアンドロイドが自我に目覚めたら?・・・というお話は近年では珍しくもなく作品もピンキリですが、本作はなかなかよくできた部類だと思います。

もとはスウェーデンのSFドラマらしく、それを米英が共同でリメイクしたものだとか。
本作とやや似たテーマで翌年放送が開始された大作『ウエストワールド』とくらべると低予算で地味ですが、こちらはこちらでけっこう見応えがあり楽しめました。

このシリーズの魅力のひとつはなんといってもジェンマ・チャンを始めとする役者たちのアンドロイド演技。
3では同じアンドロイドでも自我を持つ“グリーン・アイ”と持たない“オレンジ・アイ”との演じ分けや、エキストラにまで動きや表情を徹底した点に好感が持てます。
よくも悪くもジェンマ・チェンはこのシリーズでのアンドロイド役が完璧だったため、他の作品に出るとまるで人間みたいで違和感があるほど(『エターナルズ』も例外ではナシ)。

これらがテーマの作品で共通して描かれるのは差別・暴力・種の保存など。
そして、それらが人間に近付くことが果たして“進化”と言えるのかという疑問。
(これはアンドロイドなど人工物に限らず『猿の惑星』シリーズなどでも共通)
多くの作品で、それらが人並みに進化したと思われるとき、同種で殺し合いを始めたり、自殺をしたりするのはとても興味深く感じます。
これこそが人間がいまだに抱えている謎であり闇ということでしょうか。

私としては面白かったんですが視聴率低迷で3で打ち切りになっていまいました。
この先の展開にも興味がありましたが、余韻のあるこのラストでよかった気もします。
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