最高のドラマが最高のシーズンをもって終了した。
この全4シーズンのドラマは自分にとって世界の見方を変えたといっても過言じゃない。
ラフでダーティー、社会的でアイロニー、実験的で挑戦的。
ありのままこそが鮮烈。
皆の無意識下に染み込んでただ受け入れている事実を「これ理不尽で笑えるだろ？」と白日の下に晒す。
2つの意味で最高に"ブラック"なコメディー。
ドナルド・グローヴァー。
ブライアン・タイリー・ヘンリー。
ラキース・スタンフィールド。
ザジー・ビーツ。
ヒロ・ムライ。
この作品を作り上げたクリエイターたち全員のことが好きになる作品だった。
他の映画を見ていて「アーンが、アルが、ダリウスが、ヴァンが出てる！」と心のなかで思ってしまうほど自分には馴染んでいた。
それくらい魅力的で等身大なキャラクターたちだった。
シーズン4は変則的だった3(これはこれで大好き)から主要人物たちの物語に一気に振り戻し、しっかりとケリをつけてキレイに幕引きしてみせた素晴らしい作品だった。
2020年に急逝した偉大なアングララッパーMF DOOMへのリスペクトが溢れ、そのラップを再現するのが現行のラップシーンで自分が最も好きなEarl Sweatshirtという夢のような第一話から始まり、思わず爆笑してしまうディアンジェロいじりに、何度かプリンスのリファレンスがあったりと、まさに自分のために作られたんじゃないかと錯覚してしまうようなエピソードばかりだった。
そして史上最強に狂ってて鋭く、そして泣きそうになるラスト。
終わってしまって本当に寂しくなる。
またシーズン1から見直そう。
