通りすがりのアランスミシー

トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン シーズン1の通りすがりのアランスミシーのレビュー・感想・評価

4.5
トム・クランシーの人気シリーズを下敷きにしたamazonのオリジナルドラマ。
ジャック・ライアンは超有名キャラクターだが、基本設定以外はオリジナルに近くまた、年代も全く異なる(オリジナルのジャック・ライアンシリーズは1980年代にスタート)のでほぼ別物と思っていいだろう。
第一シーズンはイスラムの過激派テロリストが敵だが、非常に興味深いことにテロリストの生い立ちからテロ行為を行うまでの過程がかなりの尺を使って描かれている。
こういうやり方は「シリアナ」はじめごく少数しか見たことが無いので、ちょっとしたショックだった。
本編は英語、アラビア語、フランス語が入り交じり、たっぷり字幕がついている。字幕を読むのが嫌いなアメリカ人対象の商売でこの作りは意欲的だ。字幕たっぷりなうえに情報量も多いため、画面から目をそらしているとあっという間に話についていけなくなる。
ながら見するテレビではなく映画的なつくりだと思う。
(第一話の演出をアカデミー監督賞候補にもなったモルテン・ティルドゥムが担当している)
色んな意味で意欲的な作品。
現在、第二シーズンが配信中だが第三シーズンまで制作が決定しているらしい。