間欠泉のように、不意をついて襲いかかる緊迫感。
「政治家は臆病者 そして嘘つきばかり
口だけで自分の血は流さない」
その政治家を守る。
自ら血を流して。命をかけて。
それが職務だから。
デイビッド・バッド巡査部長。
職務中はサイボーグのように表情が崩れない。
その仮面の下には、PTSDを患うアフガニスタン帰還兵。
とてつもない緊迫感のオープニング。
それに続き、間欠泉のように、事件が次々に起こる。
再鑑賞で改めて実感する。
今作は緻密に構成されたドラマだと。
デイビッドが警護する、ジュリアが内相を勤める内務省。
警察。
保安局。
そしてテロリスト。
それぞれの思惑が絡まり合う。
テロ事件というサスペンスを縦軸。
デイヴィッド自身、心境の変化が横軸。
ラストに向かい、交錯しながら集約されてゆく。
デイヴィッドの周囲、特に上官が全て女性なのが面白い。
おかげで、デイヴィッドの女性に対する敬称”Ma’am”の連呼を聞くことになる。
(逆に男性敬称”Sir”を聞かない)
Netflix公式で、デイヴィッドの”Ma’am” を集めた、映像が作られるくらい。
Bodyguard | Every Time Richard Madden Says Ma'am | Netflix
https://youtu.be/PMoOMT2PRhk
累計91回の”Ma’am”を聞くことになる。
あらゆる面で、ハイスペックな要素が緻密に、整然と詰め込まれている。
それだけにヨーロッパ系ドラマにありがちな、間延び感もない。
放映されたイギリスBBCで、最も高い視聴率を叩き出したのも納得。
数字は嘘をつかない。