reitengo

娘の結婚のreitengoのレビュー・感想・評価

娘の結婚(2003年製作のドラマ)
3.3
小津の晩春を近現代でリメイク。しかも市川崑が。という珍作。

2003年WOWOW制作なことも含め一時代前のテレビ映画感もしっかり残りつつファザコン・おじさんの理想の娘像描写は2020年の現代の親子感・男女感とのズレは激しく苦笑い。ここまで突き抜けると恐怖すら感じる。笠智衆を長塚京三で原節子が鈴木京香、杉村春子が....と謎るのも面白い。小津っぽい道具や売り物の名前(RX8)の言及も楽しい。のに。一度も携帯電話が小道具として出てこないのも興味深い。

カメラは動かさないップリは小津っぽさを醸すものの画角のキレはイマイチ。カラーリングへの拘りは市川崑らしく流石か。人に掛かる影は如何にも市川崑味。

ただ最後の緒川たまきの行動は思わず「キモ!」と声が出てしまった。さすが晩春!
reitengo

reitengo