メロス

ヴァイキング ~海の覇者たち~ シーズン6のメロスのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ラゲルサをヴァルハラに送り出すシーン、めちゃくちゃ泣けた…。
アサには、ラゲルサがラグナルに寄り添うように召されて行った姿が見えていて、それもまた泣けた…。湖に沈み行くラゲルサのシーン、哀しいけれど神秘的で美しかった…。
ラゲルサのお供をするために死んだ女戦士の名前がギーダなのも、トービがお供に立候補したのにも泣けた。最後のお別れで、トービが「愛してる…それに尽きるわ」って言っていたのも、ビヨルンが「さようなら、母さん」って母親への想いを語ったのも、めちゃくちゃ泣いた(涙)子どもの頃、カテガットを去ったラゲルサについて行ったビヨルンのことを思い出したわ…。母親思いの少年だったなぁ。

そしてシーズン後半になりビヨルンが…あんなに屈強だったビヨルンが(涙)グンヒルドの最期が(涙)グンヒルドは、ビヨルンが妻にした誰よりも、もしかしたらビヨルンを一番愛していたのかもしれないと思った。グンヒルド、聡明で温かみがあって、でも気高くて、本当に素敵だった…。

そんでもうアイヴァーずるいよ。残忍でヤバい奴過ぎてあんまり好きじゃなかったのに、最期はやっぱり泣かせてくるじゃん…。「もう俺のことを守ってくれなくていいよ」とか、「兄さんは死なせない」、「兄さん愛してるよ」とか、もう全力で泣かせにきてるもんね、ヴィトゼルクと私を…。
一時は精神がおかしくなるほどアイヴァーを恐れていたヴィトゼルクが、結局は兄弟たちの中で唯一最後までアイヴァーと共に戦い、その死を泣きながら弔っていたのにも泣けた。アイヴァーの狂気を恐れながらも、足の不自由な弟が実は今までもずっと心配だったのか…。
アイヴァーの最期は長年の宿敵アルフレッド王に殺されるわけでもなく、名もなき弱そうな若い兵士に短剣でやられるっていう…。“怒れるアイヴァー”の最期には相応しくないような死に様だったけれど、それが何か妙に生々しく現実的だったなぁ。どんなに策士で戦略に長けた人間でも、短剣1本であっけなく死んでしまうんだよね…。
ラグナル亡き後の主人公は、アイヴァーだったと思う。

そして、ハーラル王の最期はやっぱりハルフダンが来てくれたね(涙)2人で生前歌っていたあの歌を歌って死んだハーラル王、やっと諸々のことから解放されてよかったねと思った。

いつの間にか魔女になっていたイングリッド、終盤に近づくにつれどんどん凄みを増していってなかなか面白いキャラクターだったな。ラストで「女王陛下万歳!」とカテガットの民に讃えられていたのにはびっくりした。実は一番ヤバい奴が勝ち残り、その時代が来てしまった…という感があった。

ラストで、ヴィトゼルクがキリスト教の洗礼を受けて、アルフレッド王から「アセルスタン」って名前をもらったのは意外だった。ラグナルの息子に、アセルスタンの息子が自分の父の名前をあげるとか、何かややこしいけど胸熱。
ヴィトゼルクは仏教に興味を持っていた時期もあるし、アル中(薬?)になっていた時期もあるし、精神的に弱いんだろうな。改宗したことで、ついに救いを得られるのかな。
アイヴァーとはヴァルハラで再会出来なくなるけど、それでついに、ヴァイキングの諸々のしがらみから解放されるのかな。

で、結局、オテールとは…?アセルスタンと名乗っていたり、前世が修道士とか言っていたりで、もしかしてアセルスタンの生まれ変わりか?と思わせる節もあったけれど、だとしたら色々と辻褄が合わないし…。最後まで不思議な謎の存在のままだったな。それはそれで面白かったけれど。
私の中では、オテールは、ウベたちを新天地に導いてくれ、新しい生き方を教えてくれた精霊的な存在かな、ということで落ち着きました。

あと、何と言ってもウベとトービ!あの2人大好きだわ。アサのことは悲しかったけれど、2人はそれでも生き延びて、未来へ希望を繋いでくれる存在でよかった(涙)もし自分があの世界に居たら、ウベとトービについて行くって、シーズン5の時から決めてるw
そしてフロキ!色々あったけれど、生きていてくれて嬉しかった…。再登場には泣いた。ラストでのウベとフロキの浜辺のシーン、まるでラグナルとフロキの在りし日みたいでこれもまた胸熱でした。

全シリーズ観続けて、本当によかった。
それに尽きる。
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