ししまる

ニュースルーム シーズン1のししまるのレビュー・感想・評価

ニュースルーム シーズン1(2012年製作のドラマ)
3.9
架空のテレビ局アトランティス・ケーブル・ニュース(ACN)を舞台に「ニュースナイト」のアンカーであるウィル・マカヴォイやスタッフらの人間模様を描く。
視聴率優先で取材対象を攻撃したり、ゴシップを追いかけたりするのではなく、憶測や誇張を排し、有権者に正しい判断材料を提供する報道番組を目指す話。
みんなマシンガンの如くしゃべり倒し、毎日怒鳴り合う。政治の話題を中心に米国の時事問題に切り込むので、精通していないとついていくのはちょっと難しいが、スピーディーで臨場感のある展開に引き込まれる。上層部との軋轢も目が離せない。ただ男女のもめ事がちょっと多すぎるんだよなあ。
ウサーマ・ビン・ラーディン殺害、ティーパーティー運動、政府債務上限引き上げなど、毎回、実際の出来事が描かれている。シーズン1では例えばツーソン銃撃事件の際、他局が議員死亡を報じる中、ウィルたちが裏取りに慎重になっていると、社長自ら「さっさと死亡を流せ」と命令、スタッフの一人が「死亡を宣告するのは医者でニュースじゃない」と拒否する場面がある。
福島第一原発事故も取り上げられ、みんなが東電をテプコと呼んでるのが新鮮で「何で東電広報には英語が通じないんだ?」ってのが笑う。
悪役だけどACNのCEO役ジェーン・フォンダが格好いい。
✅メモ
2012年に米HBOで放送されたドラマのシーズン1(全10話)。
ツーソン銃撃事件は2011年1月、ギフォーズ連邦下院議員(民主)の政治集会で発生。議員ら19名が銃撃され、6人が死亡、議員は緊急手術で一命を取り留めた。この際、NPR (米国公共ラジオ放送)の誤報をきっかけに、CNN、FoxNewsなど有力メディアが死亡報道に追随、読売新聞は誤ったロイター通信の報道をそのまま引用した。
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