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ザ・ボーイズ シーズン2のrayconteのレビュー・感想・評価

ザ・ボーイズ シーズン2(2020年製作のドラマ)
5.0
パパのお帰りだぜ!

アンチヒーロームービーでありつつ最もヒーローを詳細に描いた大傑作ドラマ「ザボーイズ」の待ちに待ったs2。
あまりに過激なバイオレンスシーン、さらにはスーパーヒーローたちの内部構造にアメリカ中心のグローバル構造が縮約されていて、ポップ&コンシャスで高密度なs1。
その出来栄えからすれば続編も期待せずにはいられないわけだが、現段階では3話までながら、早くも期待を超える跳躍を見せようとしている。

クソッタレマザコンソシオパスパトリオットことホームランダーに対し、ブッチャー一味がどう迫っていくのかが物語の軸になると思っていたのだが、さすがこのドラマ、そんなセオリー通りに行かせてくれるわけがない。
ヴォート社は、亡くなった"セブン"の穴を埋めるべく新ヒーロー、ストームフロントを新加入させる。
ノリが軽くてなんでもSNSに載せるようないかにも現代的な若い彼女は、当初は大して重要な存在には見えない。
だがしかし、こいつの本性は快楽ビリビリ殺人鬼であり、その残虐性たるやホームランダーも真っ青のド級畜生だったのだ!
冷蔵した母乳をねぶり回す金髪ピーターパンとはまた違ったヤバさのこいつは頭も切れ、名実ともに不動のトップヒーローであるホームランダーの地位すら脅かしかねない手練れときている。
こんな新キャラ出て来たら「おいおいマジでどーなっちゃうんだ!?」と、さらなる期待を抱かずにいられない。

加えて、バイオレンス描写も大幅パワーアップ!
クジラの臓物シャワーを浴びるシーンなんか映画史上初じゃないか?
ただグロテスクなだけではなく「なんでそんなことになるん!?」という奇想天外な暴力シーンの数々は、一周回って笑いを誘い、悲壮感はなく爽快ですらある。

たった3話で語りたいことが山盛りのs2、来週もパパの帰りが待ち遠しいです!
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