なべ

ザ・ボーイズ シーズン1のなべのレビュー・感想・評価

ザ・ボーイズ シーズン1(2019年製作のドラマ)
4.0
これはやられた。アベンジャーズが嫌いでウォッチメンが好きだって人は必見w

 韓国の大統領が皆最後は刑務所に入るように、強大な力を持った者は傲慢にならずにいられない。それはスーパーヒーローだって同じ。

 セブンと呼ばれる上位7名の能力者が上場企業ヴォートとマネジメント契約を交わし、利益を上げながら能力をサービスする世界の話。
 アベンジャーズと彼らが違うのは、全員が腐ってるってこと。セクハラ、パワハラは当たり前。薬物依存や覗き、殺人まで犯している者も。人気稼業のウラオモテなどあって当然だが、このクズっぷりがなかなかリアルで、却って魅力的に思えるくらい。観客のわれわれも薄汚れているのだ。何を根拠に能力者が無報酬で正義を貫くと思ってたんだかw 彼らにそんな義理はないのにね。頭抜けた能力があるからといって、気高い精神性まで兼ね備えているわけがない。
 当然、光があれば影もあるわけで、そんな腐敗したスーパーヒーローによって被害を被った者が存在する。普通は泣き寝入りするしかないのだが、中には立ち向かおうとする奴もいるわけで。そんな無謀な生身の野郎どもがザ・ボーイズだ。
 被害者の青年と、正義を成すためにセブンに新加入したかわい子ちゃんタイプのニューヒーロー・スターライトが中心になって、ヴォートの陰謀が徐々に明らかになっていくシーズン1。
 フェラやクンニなど、ハードなシモ描写も多いので、一家団欒での鑑賞はちょっと気まずいけど、スーパーマンやフラッシュ、アクアマン、ワンダーウーマンを思わせる能力者の闇を観るのはとても新鮮でドラマティック。どす黒い好奇心が満たされるよ。マーベルの新フェイズに関心が持てない人は騙されたと思って観てみて。
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