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シカゴ・メッド シーズン5のMIDORIのレビュー・感想・評価

シカゴ・メッド シーズン5(2019年製作のドラマ)
3.0
シカゴはクロスオーバーの多いシリーズなので、そのためだけに見ているメッド。自分勝手な人が多すぎて、あまり好きになれないドラマです…ディック・ウルフ作品の良いところは、仕事に忠実でプライベートの描写が少なめなところなのですが、ディック・ウルフでも医療ドラマとなると恋愛の話が多くなってしまうなという印象を受けています。

降板したコナー・ローズ先生(コリン・ドネル)の後任としてやってきたクロケット・マルセル先生(ドミニク・レインズ)。脚本家はラテン系への偏見があるのか?というくらいステレオタイプで陽気すぎるところは気になりますが、チャラくて面白いので、ジメジメしていたメッドを明るくしてくれる存在です。

シカゴシリーズ3作品のクロスオーバー、良かったです。CDCからシカゴメッドに派遣されてきたウィルの同級生アンドレアは、CBSで放送されている“FBI”でジュバルの元不倫相手で現在はFBI上層部にいるリナ役を演じたキャスリーン・マンローでした。ディック・ウルフの作品は一度気に入られると、何度もリクルートされるので、キャスリーンは2019年に出演した本作をきっかけに、2020年以降は“FBI”に出演しているようです。クロスオーバー3エピソードの「病原パート1〜3」は2019年秋に全米放送されましたが、翌年に新型コロナウイルスによるパンデミックが発生したので、ドラマがまるで現実になってしまったような気持ちになりました。ドラマの中でマスクを着用するよう促す報道番組を見たセブライドが「こういうことを言うと余計に大事になる」と発言していたのですが、コロナのときも最初はみんなマスクだなんてと言っていましたが、今ではマスクが当たり前になったので、念には念を…というのが大切ですね。

シーズン4フィナーレで、ウィルの車に乗ってようやく想いを伝えようと思った矢先、ウィルの車が突然衝突に遭い、助手席にいたナタリーは重体に。新キャラ・クロケットなどの懸命な治療によって一命を取り留めたナタリーですが、記憶を失ってしまい、ウィルへの想いなどを忘れてしまいました。そして、記憶を失ったことを利用してフィリップはナタリーと婚約していると嘘をついて、寝ているナタリーの指に婚約指輪をはめます(キモすぎる)。この事故に関してはナタリーも気の毒だったなとは思いますが、ウィルは何年もナタリーだけを一途に想っていて、思わせぶりな態度ばかり取っていたナタリーにイライラします。ウィルには幸せになってほしい。

マギーみたいなお局がいるのも嫌だなと思いました。自分の仕事にプライドがあるのはいいですが、職場っていうのは常に代わりがいて、誰かが抜けても回る仕組みを作らないといけないものなので、マギーみたいに「私の仕事を盗まないで!」みたいなことをいう人がいると、若い人はやっていられないだろうな〜と思います。ガンになって絶望の淵にいたマギーにも明るい出来事が舞い込んできますが、相変わらず自分勝手なマギーには嫌気がさします。特にナタリーのサインを偽装して重大な感染症の患者を外に出した回は、自分勝手という領域を超えて、もはやバイオテロ…長い間看護師をしているとは思えないことをしていて、クビにすべきでは?とすら思いました。

地味に好きなのが、脳神経外科部長のサム・エイブラムス先生です。他の医療ドラマだと外科医は切りたがり(言い方)の先生が多くて、一度手術を決めたら強行突破する先生ばかりで呆れるのですが、エイブラムス先生は笑わないから一見怖そうに見えて、実は一番患者のベストを考えています。シカゴメッドに勤めているドクターの中で一番まともなので、部長なのも納得です。
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