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炎上弁護人のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

炎上弁護人(2018年製作のドラマ)
4.7
実家の2階で宅弁を営む弁護士・渡会美帆(真木よう子)のもとに、依頼人の主婦・朋美(仲里依紗)が現れる。彼女のSNS はタレント並みのフォロワー数を誇っていたが、自分に冷淡だったマンション業者のモデルルームが火災にあった映像をSNS 発信したことで、「拡散を狙った自作自演の放火では?」と疑われ、一気に炎上したのだ。SNSの炎上案件という勝ち目の薄い状況に迷う美帆だが、朋美に対する攻撃のひどさにあえて依頼を引き受ける。だが朋美の自宅がネット民に割り出されて襲撃にあい、さらにマンション業者には信用棄損で訴えられ、高額の損害賠償を要求される。
業者側の弁護士・北坂(小澤征悦)は、かつて大手事務所で公私に渡るパートナーだったが、とある案件で美帆を裏切り、事務所を辞める原因となった因縁の相手だった。
追い詰められた朋美を守るため、美帆はネット記者の馬場(岩田剛典)と組んで、ネット中継で朋美自ら無実を訴えさせる決断をするが…。
最近ネット上の炎上が原因で、集団ストーカーにあいプライベートを晒され被害に遭う事件が、多発している。主演の真木よう子もTwitterが炎上して誹謗中傷された経験者であることもあり、ネット炎上の被害者を守るべく立ち上がるヒロインにピッタリ。ネット炎上が、偏った正義感や承認欲求が根源にあり、ネットのリテラシーも貧しいことが描かれている。ネットを上手く利用することで、放火の真犯人を探し当てたり、ネットを現実では得られない居場所を得られる利点も描かれていて、炎上弁護人渡会美帆は真木よう子の新たなはまり役になったと思える社会派サスペンスドラマ。
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