サンタフェ

マインドハンター シーズン1のサンタフェのレビュー・感想・評価

マインドハンター シーズン1(2017年製作のドラマ)
3.7
名作と名高いNetflixドラマシリーズ。ずっと観たいと思いつつ、この度ようやく完走しました。

結論からいうとあまり刺さらなかった……。初めて1話を観た時に正直シリアルキラーものとして新規性を感じず放置してしまったのですが、シーズン1を完走してもあまり印象は変わりませんでした。

本作で語られる人間の心理やプロファイリング者と対象犯罪者の同一化は、羊たちの沈黙でもドラマ版ハンニバルでも語られたシリアルキラーものの定番のテーマで新規性は感じず。

ドラマという枠組みで見てもジャンルの金字塔であるクリミナルマインドや、映像史屈指の良キャラをこれまた映像史屈指の個性派俳優であるマッツミケルセンが演じたドラマ版ハンニバルなどに比べると、どうしても作品としてのパンチ不足に感じてしまいました。

デヴィッド・フィンチャー監督らしい映像美と格式高い演出については相変わらず綺麗だなと思いつつ、今のドラマって本作に限らずほぼ全ての新作がこのレベルに達しているので改めて映像美がコモディティ化してしまったことを実感してしまいました…。特にNetflixやAppleTV+の作品は本当に映像美の品質担保が凄いですよね。

セブンを初めて観た時に「(リアルタイムで観なかったので)この時代にこの映像美は凄すぎる…」と感動したのですが、現代にこの映像は特に驚きはありませんでした。せめて配信直後の2017年に観れば少し違ったかも……。

内容に目を向けると展開もテンポも歯切れが悪く、デヴィッド・フィンチャー監督のシリアルキラーものはセブンもゾディアックもオチが好きではないんですが、本作の過程もあまり盛り上がらない感じはセブンよりもゾディアックに近かったです。
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