おらおらせきタン

Marvel パニッシャー シーズン2のおらおらせきタンのネタバレレビュー・内容・結末

Marvel パニッシャー シーズン2(2018年製作のドラマ)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

各々が「過去」に囚われ恐怖心に囚われ道を踏み外していくという、「パニッシャー」の在り方を描く物語ではあるのだが、ジグソー(ルッソ)の行動は完全に私怨でしかないし(もっとボロボロに傷つけられていたならわかるのだが、意外にキレイなので完全に逆恨みにしか思えない)、ピルグリムも子を失う恐怖心に操られただけなのでどうにも歯ごたえがない。というか、一貫してパニッシャーはただの殺人犯と変わらないのでは、という問いをルッソらと対比して行うのだが、特にルッソが完全に私怨で好き勝手しているだけにしか思えないので、そのテーマ性が弱く感じられる。
また、パニッシャー自身の問題はS1でほぼほぼ解消しているので、子供を守るという意図はありつつも圧倒的な暴力という魅力が特に中盤以降に薄い。マダニ捜査官やデュモンも、あまり魅力的とはいい難い。
ピルグリムの存在は彼が南部連合旗をタトゥーにいれているように(=「パニッシャー」という象徴を悪用してきた)オルタナ右翼的な価値観とパニッシャーを比較して違いを強調しようとしたのだとは思うが、だとすればルッソのエピソードは抑えてピルグリムの深堀りをきちんとすべきだったのではないか...
全体的にとっ散らかってしまいまとまりがないように思われる。