魅蛇化

広島 昭和20年8月6日の魅蛇化のレビュー・感想・評価

広島 昭和20年8月6日(2005年製作のドラマ)
4.2
リアルタイムで観ました。もうそんな前だっけ?
広島や長崎の原爆を扱った作品は色々あるけど、これもその一つ。
戦争や災害で、何万人亡くなったとか耳にしますが、当たり前だけどその一人一人に生活があり、命があり、大切な人がいて。
普通に友達と話してたり、学校や仕事行ったりしてて、その途中で何の前触れもなく被爆して、中には消えていなくなってしまった人もいて。
もしかしたら自分が死んでしまったことも気がついていなかったかもしれない。
現代に生きている私は、だからといって何も出来ないけれど、唯一その事を忘れないでいることは出来る。この作品でも現代の修学旅行中(?)の学生に、唯一生き残った弟役で語り部となっている西田敏行が戦争の話をするが、冒頭では話に興味を持たなかった学生たちが、西田敏行が自分の姉達の話をしたら、黙って聞き入っているという場面が描かれている。
戦争とは一部の特別な人が体験したことではなくて、その時代にたまたま生まれてきた全ての人に関わってくる。
2018年の今年、『この世界の片隅に』は放送していたが、夏に戦後初めてその他に戦争を題材としたドラマが放送されなかったと、何かのニュースで見た。
戦争や原爆を直接知らない世代が圧倒的に多くなっている時代に、再放送でもいいからこういう作品を放送してもらいたいなと思う。
魅蛇化

魅蛇化