《スケールアップして、村西とおるが再び！》
Filmarksで初めて、ドラマ作品のレビュー。
そういえばNetflixに入会したきっかけは、”全裸監督シーズン1〟を観るためだった。
そして期待以上の出来に興奮させられた！（いろんな意味で（笑））
これは1980年代後半〜90年代前半に活躍した伝説のAV監督・村西とおるを中心に、人間の栄光と転落、時代の流れに翻弄された人々の物語であり、観る者をとても深い世界へ導いてくれる。
民放の地上波ドラマはもちろん、あのNHKでも太刀打ちできないこのスケール感は、制作費が潤沢なNetflixゆえに可能なのだろう。
超豪華なキャスト陣、スキのない脚本とダイナミックな演出、緻密な時代再現の映像にも魅せられて、とても贅沢なドラマになっている。シリアスとコミカルのバランスも良く、展開もスピーディーでグイグイとドラマの世界に惹きつけられる…
バブル時代の日本の描写もかなり忠実で、F1ブームといった当時の社会の空気感を味わえるのも嬉しい。
キャスティングが適材適所で素晴らしく、しかも主要人物各々にはしっかりと見せ場がある。
山田孝之、リリー・フランキー、そして復活のピエール瀧！このトリオからは、白石和彌作品の”凶悪〟を思い起こさせ、
伊藤沙里と恒松祐里の2人からは”タイトル拒絶〟のような雰囲気を感じてしまう…。
満島真之介の熱演に玉山鉄二の変態全開シーン（笑）、西内まりやの色気、國村隼と石橋蓮司の安定の存在感、吉田栄作・伊原剛志・宮沢りえといった贅沢なスパイスも効いていて濃厚でありながらも香り立つ芳醇な作品となっている。
森田望智が印象的で、伝説のAV女優・黒木香そのものであり、独特のオーラを漂わせ、この作品のとても重要な味付けになっている。
そして…
なんといっても山田孝之‼︎
村西とおる役は山田孝之しか考えられず、プロフェッショナルの真髄をここぞとばかりにみせてくれる‼︎
”闇金ウシジマくん〟といい、彼の役作りには脱帽するしかない…
海外ドラマなら”ブレイキング・バッド〟。
国内ドラマなら今作”全裸監督〟が自分の中でNo.1ドラマ作品だと迷うことなく答えることができる最高の逸品‼︎
とにかく見所が多すぎて説明するのも難しい…
地上波では絶対に放送できない、エロス＋バイオレンス＋人間ドラマの刺激ある魅惑のカオスへ…
