サラリーマン岡崎

グッドワイフのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

グッドワイフ(2019年製作のドラマ)
4.8
最初は今期一番期待してなかったドラマだったけど、
最後には今期一番好きなドラマに成り上がり!!!
海外リーガルドラマのリメイクの前作としてあった『SUITS』はダメダメだったけど、
こちらはアメリカ版とは大胆に脚色をし、
濃厚なスリリングで胸キュンし、切なくアツいドラマへと仕上げた。

まず、このドラマが面白いのは各事件のひっくり返し方。
リーガルドラマはそのひっくり返し方が爽快だからこそ面白い。
今期同じくリーガルものとしてやってた『Queen』はそれが下手で、
ひっくり返しは毎回あるものの、
本筋とは違う方向に進み、且つ、違う方向すぎて説明が下手くそで、全く伏線もないので、観客を置いていってしまう始末。
それに対して、今作はちゃんとひとつの軸に沿って事件が組まれ、
そして、何重ものひっくり返しが用意されていることが秀悦だ。
観客はその事件に関わる人物達の行動をひとつひとつ目撃しつつも、
実はその行動が思っていたことと逆のことだったりして、
それが続いていくのが面白い。
そして、その爽快さと共に自信をつけていく主人公の姿がこれまた清々しい。

そして、なんといってもこのドラマの最大の良さは本筋の主人公の夫の不正絡みの事柄と登場人物達の関係性やパーソナルな部分がうまく絡み合うところだ。
もう一番胸熱な9話がそれの最骨頂なのだが、
まず、登場人物一人残らずその渦中に突っ込む。
そのことにより、多様に関係性の崩壊や逆に結びつきが見られたり、もう感情を観客達は抱えきれない状態になってしまうほど切なくスリリングな展開が続きます。
その全員の関係性が本筋の事件と絡んでくるので、ああもう俺の頭は大変どうしようもうヤバすぎて破裂しそう。
特に9話のラスト10分くらいはもうそれのオンパレードで素敵すぎてもう58回くらいは観たよね。

そして、その関係性をより際立ててる要素としては、9話までに培ってきたそれぞれの関係性萌えがあるからだ。
杏子と円香さん、多田先生と朝飛先生、蓮見検事と佐々木さん、彼らが人間らしい姿見せたり、いちゃついたり、アツいものを持っていたりそれぞれがその2人にしかない深い絆を持っていることを観客は見せられ、
その関係性も羨ましいと思ってしまう。
だからこそ、最終回ではそれのインフレが起き、もう高鳴る気持ちが止められない!!!!!!

あとは、やはりキャストがいい。
よく観てみると、めちゃ豪華なキャストやん。
相武紗季をもちょい出し。
だから、みんな上手いからドラマも盛り上がるし、
ちゃんと合うキャスティングをしてるからこそ、
関係性がよりリアルに見えるんだなぁ。

もう本当に好きすぎて、
でも、最終回がアツくなるために、
全てが計算尽くされていたようで、
2ndシーズンが見たいという感じではない。
多分2ndシーズンを作っても、これ以上の高鳴りは作れない。
だって状況が違うから。
だからこそ、この1クールでしか出来ないとてつもない奇跡を僕にくれた脚本家の人にとても感謝。
本当にすごい脚色力!!!
3ヶ月間ゾクゾクと胸キュンをありがとう。