トモたん

さよならロビンソンクルーソーのトモたんのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

⚠️田中圭ファンにつき、圭くん目線

『さよならロビンソンクルーソー』
(2010/12/29フジテレビにて放送)
※2010/11/24クランクイン

ロビンソンまでの2010年、圭くんざっくり活動→チェイス、まっすぐな男→(舞台)裏切りの街→ラブコメ→ランウェイ☆ビート→さよならの恋→(舞台)ガラスの葉→トライ・エイジ、秘密、外交官黒田康作、さよならロビンソンクルーソー


梶谷慶介/田中圭
宮内ハナ/菊地凛子
橘美也/連仏美佐子
成雪/綾野剛

原作・脚本/野木亜紀子

*****************
《あらすじ》

慶介(田中)は、民間の清掃作業員。薄給ながらも恋人の美也(蓮佛)に、毎月15万円を与えている。美也は、精神が弱く、リストカット癖があり仕事が続かず、借金を抱えているためだ。一方、看護師のハナ(菊地)も、売れないバンドマンの成雪(綾野)に、事あるごとにお金を貸し続けている。
他人には決して理解のできない、ひたすら無償の愛をささげ続ける慶介とハナの行為。彼らの先に待っている運命とは?
(公式より)

******************

お誕生日に親友から、録画のBlu-rayを頂いて幻の名作『さよならロビンソンクルーソー』を観ることが出来ました!!
˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚アリガト〜!!!!!!(号泣)

めっちゃくっちゃ良かったです!!!!!!
マジ号泣!!!!!!

これを当時観れてたら、もっと早く圭くんに巡り合えてたかも。。。
(U>_<U)ザンネン…

こーゆー表面的には明るいけど、内に暗いものを秘めてる役、(素人が何ゆーてるねん!やけど…)圭くんて抜群に上手いよね(*´-`*)ソンケイ(てか、私的に大好き!!)

ほんと日常生活に支障でちゃうくらい良かった。。。
:;(∩´﹏`∩);:ウウウ…

こーゆーお話観てると、私なら一緒に幸せな生活過ごさせてあげるのにぃぃ〜!!!!(*≧m≦*)キィ〜!!!!、とか、ぎゅ〜してあげたい…(っ´>ω<))ω<`)シメアゲッ!!!!、とか考えずにはいられないよね!(私だけ…?じゃないよね!!)

慶ちゃん…優し過ぎるよ…(U>_<U)ウウ

んん…( ´・ω・`)
でも、単に優しいってだけじゃないんかな…
でも、優しいは、優しいよね…?

他の方の感想読んでると、最後明るい希望が見えて良かった、ってゆーのが、多かったけど、私的には、そーでもないかな…と。

野木さんイジワルだなぁ〜、、、
ってちょっと思った…(苦笑)

※その内容はネタバレになるので、一番最後に書きますね♡

ベッドシーン…肌色が凄い見えてる訳じゃないのに、凄いエ□くて、悲しくて……二人の感情がぶわぁ〜っと伝わってくるような凄いシーンになってました…(※個人の感想です。)

キスシーンも、圭くんのこーゆー理性ぶっとんじゃってるみたいなキス大好き!
(〃艸〃)♡♡♡

圭くんの体温低め、切ないナレーションもとってもいい♡


また今度スカパー(2021.6)で放送されるみたいですね〜(о´∀`о)♡

スカパー観れない人も多いので、(フジ系なら)FODの配信とか、テレビ再放送(BSフジとかでも)とか、より多くの方が観れますように!!!((o_ _)o祈)

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⚠️この下、ネタバレ(STORY)
※( )←私の心の声、『』←慶介ナレーション







工場地帯の脇、整備された人工的に作られた散歩道に設置されたベンチに、マフラーを巻き、寒空の下、座る慶介とハナ。
手には缶ビール、軽いおつまみも置かれている。

背景にはゴミ焼却炉の白い煙突がそびえたっている。

慶介、ハナ「せーのっ!」

(この時の圭くんのイタズラっぽい笑顔がたまらん可愛い♡(〃艸〃)キュン)

パンッと二人同時に紙を出す。

レシートの裏に書かれた“17” “15”の文字。

ハナ「やったー!!勝ったぁ♡」

慶介「う〜わっ、、」

ハナ「ゴチになります♡」

慶介「あ…いやっ、17万には勝てないっ…今月凄いですね…」

ハナ「ほら〜レコーディング代。色々掛かるんだ、これがw」

慶介「はぁ、、」

ハナ「でもぉ、慶介くんだって凄いよ!15万円だもん!」

慶介「まぁ…(苦笑)」
「あ、でも決まったんですよ!新しいバイト!」

ハナ「ほんとぉ?良かったねぇ!!」

慶介「はいw(*´∀`*)」

ハナ「よし!おめでとう!乾杯!!」

慶介「乾杯!」


『僕達は恋人どうしではない…』

『友達とも… ちょっと違う…』



《陸橋の上、二人向き合い》

ハナ「今月もお疲れ様でした!」

慶介「ハナさんもお疲れ様でした!」

2人ぺっこり♡

ハナ「また、月末に♡」

慶介「はい♡」

ハナ「じゃっ♡」

シュタ! •ω•ฅ”)♡( •ω•ฅ”♡シュタ!

(ここのやり取り可愛い!!!!
(ノシ`>∀<)ノシ ♡)



『僕達は月に一度、お互いにエールを送る。』

『そう、僕らは同士なのだ…』


反対方向へ歩いていく二人。
微笑んでいた慶介の笑顔が徐々に消える…

(この表情が消えていく圭くん凄い!( °_° ))




ライブハウス
17万円が入った袋をバンドマンの彼氏、成雪に渡すハナ。

成雪=性格は自我が強くて、めっちゃ軽そう。人気出始め(?)。バンドのボーカル。CDを作る話が出ている。ウェーブ、ロン毛、ほっそほそのあやのごー。



恋人の美也と暮らす部屋。

財布の中からお金を取り出し、それをじっと見つめる慶介…そして、決心したようにそれを小さなローテーブルにそっと置く。

慶介「置いとくよ…15万…今月の分。」

美也「ありがとう。いつもごめんね♡」

ペアカップを持って美也が慶介の隣に座る。
コップを握る美也の腕には複数の傷あと…

美也=色白の儚げな美少女。無職。借金あり。自傷癖あり。慶介に依存。19歳お肌ぴっかぴかのれんぶつみさこちゃん。

今度のバイトは頑張れそう!と笑顔で話す美也を微笑みながら抱きよせ、そっと頭の匂いを嗅ぐ。「…ふふ♡」と笑う美也の頭に、愛おしそうに頬をよせる慶介…

(ここ、大悟さんみあるね♡これ、もしかして圭くんのよくやる仕草?ドキドキ…♡台本にはそんなこと書いてないし…♡
(〃艸〃)キャ〜)


『貢いでいるわけじゃない。』
『騙されているわけでもない。』


《ライブハウス。沸く観客。後ろから微笑んで見ているハナ。》

『僕たちはただ… 』

『僕たちの方法で…』

《そっと美也に唇を寄せる慶介。》

『愛する人を助けているだけだ…』

《ブラックアウト》

タイトル『ヤングシナリオ大賞 さよならロビンソンクルーソー』

《タイトルバック打ち寄せる波》



そびえたつ白い煙突。

青い作業着を着た慶介、運転手の柴田、もう一人の収集作業員竹中、3人を乗せたゴミ収集車がその建物の中に入っていく。

そして再び、街の集積場所へと向かう。
助手席からぼんやりと外を眺める慶介。

ゴミの集積場所に着いても竹中は眠ったまま動こうとしない。

ただひたすら一人黙々と作業をこなす慶介。


『ゴミを集める。住民とのトラブルを避ける。それが僕の仕事の全てだ。』


《働かない同僚に文句も言わず、住民とのトラブルを起こさないように気を遣い、周りの人に臭いと嫌がられながらも会釈をかえし、動物に食い散らかされたゴミも黙って片付ける。》


『仕事には不満は付き物だ。
贅沢を言ったらキリがない。』

『毎月給料が貰えて、
ご飯が食べられるなら、
それで十分だ。』


《慶介が買ってきたお惣菜を、美也と仲良く食べ、とても幸せそうな慶介》

『そして、僕には美也がいる。』


ベッドの上。
慶介はそっと美也の肩を引き寄せキスをしようとする…

美也「ウウン…今日はやだ………」

慶介の手を振り払い、背を向けてしまう

《悲しげな慶介…》

美也の背中を抱き締め、そっと手を握る…


『「今日はやだ」が10回続いたって、僕は幸せだ…この日々を守る。』

『僕の手は…

その為にある。』

((*´•ω•`*)ケイチャン…)



『ハナさんと僕は、病院で知り合った。』

『深夜の救急外来。』

『美也の三度目の…………』

『リストカット。』

待ち合いでうなだれる慶介を明るく励ますハナ。

『あとで聞いた話。』

『ハナさんは僕をみた時、感じたんだそうだ。』

『自分と同じ匂いがする…』

《天を仰ぎながら、ため息をつく慶介…
それを陰からじっと見つめるハナ…》


『あの日から僕らは同士になった。』


『僕たちは、見返りを求めているわけじゃない。』

『ただ愛する人と、幸せになりたいだけだ…』

『でもそんな主張、他の人には理解して貰えない…』

『だから僕らは口を閉ざす。』

『わかって貰う必要など………
無いのだから。』



いつものように一人ゴミの収集をする慶介。
作業を終えて車に乗り込むと、竹中が二日酔いで気持ち悪そうにしている。

そんな竹中を慶介がじっと見つめていると、「なんだよ?」とイラつきながら言ってくる。

慶介は何も言わない。

仕事が終わり自転車置場に行くと、慶介のサドルがなくなっている。

慶介(左の口角をあげ)「ふっ…」っと笑う

(こーゆー表情、ほんと上手
:;(∩´﹏`∩);:)

辺りを見回すがサドルは見当たらない。

不条理に思いながらも、自転車に立ったまま乗り、怒りをおし殺してペダルを漕ぐ。

目の前に大通りの車道が近づきブレーキを掛けようとすると、ブレーキも壊されていることに気づく。
慌てて左にハンドルを切ると目の前に小さな子供が…

慶介「!!!!」



裕福そうな家。

子供の写真。

母親が黒い服を着て号泣しながら激昂している。

そして母親は慶介に、慰謝料一千万円を請求した。


(亡くなったのかと思ったよー(汗)騙された〜(≧з≦)プププwwwほんで、圭くんの瞳が揺れるお芝居すごっ!)

子供の右手を骨折させてしまい、結局、示談金30万円を請求されてしまう慶介。

(お父さんはいい人そうやけど、30万くらいならなんとかなるでしょ〜?って、このお父さんの言葉も辛かった…この家での30万と慶介にとっての30万…違い過ぎる…
(U>_<U)ウウウ…)



薄給の上、毎月15万円を美也の借金返済等の為に渡している慶介は、戻った部屋の中、ぼんやりと宙を仰いでいる。。

その後ろでは、バイトで失敗して怒られた美也がグスグス泣きながら無意識にリストカットした傷痕をおさえている。。。

(慰めて欲しいのは慶ちゃんの方だよね〜
(U>_<U)ウウウ…
しかも、手首の傷アト触ってるのとか見たら、「もーちょっと頑張ってみよう」とか言えないよね。。。
(´;ㅿ;`)カワイソスギル)


慶介(それを見て)「辞めよ、バイト」

「でも…お金…」とお金の心配をする美也に「大丈夫お金なら」と力なく、でも精一杯やせ我慢で微笑んで、でも徐々に笑顔が曇って…

(胸が苦しい…(U>_<U)ウウ)

美也「いつも頼ってばっかりでごめんね…」

慶介「……。ううん。」

(もう、この辛い精神状態の中、絞り出してる笑顔が…辛すぎる….˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.ほんで、圭くんめちゃめちゃ上手い…泣)

美也を抱き締めながら、カレンダーに書かれた30万円支払いの文字を見つめる慶介…



なんとかお金の工面をしようと奔走する慶介。
万策つき、消費者金融に手を出そうとしたその時、ハナから電話が掛かってくる。

自分の将来の為に、大切に貯めているお金を貸すというハナ。

それだけは絶対出来ないと、断る慶介。。。


美也の借金分だけでもなんとか出来れば…

美也の借金は、慶介と付き合う前、短大の友人と釣り合う為に浪費した結果、借金が膨れ上がったものだった。
それ(請求書の山)を見つけた慶介が返済して、ようやく半分まで減った。

《慶介は美也に(自分と同じように)実家との折り合いが悪いので親に頼ることは出来ない、と以前言われている》

ハナに消費者金融だけは絶対駄目と釘を刺され、思い留まるものの、どうすればいいのか分からず天を見上げる慶介。。。

(苦悩する横顔が美しい…(✽´ཫ`✽)グフ)



ライブハウスに手作りのお弁当を持って、成雪に差し入れに行くハナ。

そこに成雪の姿はなく、なにやら険悪な空気が漂っている。

追い返されたハナを追いかけ、バンドのリーダーが声をかける。

(あ、鈴之助くんやん(о´∀`о)フフフ)

成雪のワガママのせいでバンド解散の危機になっており、CDの話もなくなったと聞かされるハナ。
そして22歳のファンの若い女の子と浮気してるとも…

その子(浮気相手)がお金持ってそうか確認して、お金持ってないと分かると安心するハナ。

(成雪が自分のお金をアテにしてる内は大丈夫と思ったのかな。。。(*´•ω•`*)シュン…)



慶介は、どうすることも出来なくて実家の近くをフラフラ歩いているところを祖母に見つかってしまう。。。


久しぶりの実家での食事。

4人がけのテーブル。
兄、母、祖母が腰掛け、父親の茶碗は伏せてあり、まだ帰ってきていない。
慶介は、付け加えられたようにテーブルの横に座っている。

リビングの棚の上には、数々のトロフィーが飾られている。


慶介の兄が、慶介の仕事についてバカにする。

(このお兄さん、ほんま、最っ低ぇー!!!
۹(◦`H´◦)۶プンスカ!)

そんな心ない言葉に、おばあちゃんが「皆が嫌がる仕事して偉いわ」と必死に慶介のことを褒めてあげる

その言葉に母親も冷たい言葉で返す。

自分だけでなく、優しい祖母にまできつく当たっている姿をみた慶介は、怒りを抑えきれず、うつ向いたまま絞り出すような声で言い返す…

慶介「ゴミはなくならない…」

「人が生きていくには必ずゴミが出る…」

「だから…永遠にゴミはなくならない…」

兄貴「フンッ…それがなんだよ」

(キッと睨み付け)

慶介「兄貴のご立派な会社と違って突然なくなったりしない!」

兄貴「…………!(青ざめる顔)」

慶介「いい大学出たって今は無職じゃないか!」

兄貴「…………」

「僕は働いてる!自分で稼いで生活してる!」

(立ち上がり)

「ゴミ屋かもしんないけど、でも僕は…!!」

母親「止めなさいっ!!」

「ゴミの話なんて食事中にしないで!!」

慶介「…………」

《兄立ち去り、気まずい空気…》


『まるでタイムスリップしたみたいだ…』

『この家はちっとも変わらない…』

『何一つ…あの頃のまま…』

玄関で靴を履き、帰ろうとする慶介に祖母が急いでかけ寄ってくる。

祖母「待って、慶介。」

そう言うと、慶介の手のひらを握る。

慶介が手を開くと、中には小さく折り畳まれた五千円札…

慶介「……いいよ…」

祖母「いいの!」

慶介「困ってないから…ほんと…」

祖母「分かってるっ!」

そう言うと慶介の手を両手で包み込み、何度も優しくトントンする…

****************
(私の心の声)

((இдஇ; )(இдஇ; )(இдஇ; )(இдஇ; )

このシーンはあかん…号泣や…

なんて重い五千円なの…30万円には全然足りてないけど、おばあちゃんが大切に取っていたであろう五千円を、大好きな孫の慶介に握らせてあげる…おばあちゃん優しいよぉ〜˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚号泣


優秀なお兄さんとずっと比べられて、両親も優秀なお兄さんを誇りに思っていて。
(トロフィーも飾ったままだもんね…)

そんな家族の中、ずっと劣等感に苦しみながら、お腹の中に色んな思いを溜め込んで、生きて来たんだろうな…

そして、そんなプライドが高いお兄さんが今は無職って…皮肉な話だよね…

******************


『二十歳の僕はこの家から逃げた…』

『ただ1人優しかった祖母を置いて…』

《慶介の後ろ姿にいつまでも笑顔で手をふるおばあちゃん》



暗い部屋…一人、差し入れのおにぎりを食べるハナ…



夜の公園…帰り道。
さっき握らせて貰った手のひらの中の小さな五千円を見つめる…


『僕らの両手は小さくて…
いつだって精一杯だ…』

『もっと、大きな手が欲しい…』

『愛する人を助ける、強い、大きな手が…』

《ぎゅっと五千円を握りしめる》



成雪にバンドのことを説得するハナ。
逆上した成雪はハナに暴力を振るって立ち去る…

傷痕を見て「ふぅ〜全治5日くらいか」と鏡を見ながら呟く。

いつも気丈で明るいハナの顔がみるみる崩れ、うずくまってすすり泣く…



慶介は、ぼんやりと生気の無い顔で、いつものように缶ビールとおつまみを入れたコンビニの袋を持って、ハナのことを待っている。

「お待たせ〜♪」

赤い自転車に乗っていつものように明るくハナがやってくる。

ハナの顔をじっと見つめる慶介。
(優しい慶介は、ハナの顔の絆創膏に直ぐ気が付いたんだね…)

ハナに貰ったお古の自転車を漕ぐ慶介。顔のキズが気になっている。
後ろに乗ったハナはワザと元気に振る舞ってるのか鼻歌を歌っている…

慶介は漕ぐのを止め、ハナに聞く。

慶介「ねぇ、顔どーしたの…?」

ハナ、質問に答えず
「なに?w 漕ぐの疲れちゃったの?w」
と笑う…

仕方なく再び漕ごうとしたその時…

ハナ「成くんにやられたぁ〜w」

慶介「なんで?」(顔には怒りが滲んでいる)

ハナ「ちょっとうるさく言い過ぎたかなw」


『そんな男別れた方がいい…
言おうとして、止めた。』

『それじゃまるで僕らを否定する…
あの人達とおんなじだ。』

《どしゃ降りの雨。暗い高架下。冷たいコンクリートの大きな柱。自転車を止め、その横でぼんやりと立っている慶介。慶介からは見えない柱のもう一つの面、暗い顔をしてしゃがんでいるハナ。》

どしゃ降りの雨の音。

ハナ「お金………なんとかなったの…?」

慶介から返事はない。
聞こえてくるのは雨の音だけ。

ハナ「………………はぁ…」

どうしようもない、やる瀬なさに空を見る二人…

そして、ボソッとハナが呟く…

ハナ「あそこ……入っちゃおっか…」

言われた慶介が、ハナが指差す方を見上げると、大雨の霧の中、ボンヤリと浮かび上がる蛍光色のネオン…HOTELの文字…

雨の音…



ハナに覆い被さり貪るようにキスする慶介…

激しくキスしたまま上着のジャンバーをもどかしそうに脱ぎ捨てる…


『僕たちは、二人共…何かを埋めようと、
必死になっていた。』

ベッド上。重なり合い、激しくキスし、心の何かを埋めようと必死に、深く、深く、追い求めるように抱く慶介。

ハナは慶介に激しく抱かれながら、どこか遠くを見ている…そして固く目を閉じる…。


『そのくせ、何にもならないことを、たぶんお互い…知っていた…』

お互いに背を向け、離れて寝ている…

二人は、みじろぎもせず、ただ暗闇を見つめている…

*****************
(私の心の声)

ここのシーンめっちゃいい!!!
(拍手喝采)

色んなことに疲れ果てて暗い表情の圭くん、最高に上手いし、色気半端ない…
(✽︎´ཫ`✽︎)

ずっと明るく振る舞ってたハナが弱さ見せてホテルに行っちゃうのも切ないし…菊地凛子ちゃんの表情もほんま上手!!切ない!!!
(U>_<U)ウウウ…

切羽詰まって、どうしようもなく、何とか何かを埋めようと、お互い求め合うシーン凄い…
:;(∩º﹏º∩);:


で、何にもならないことが分かった(分かってた)二人の表情…
˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚二人共凄い!!!!

******************

早朝、雨上がり、朝もやの中自転車を引く慶介と横を歩くハナ。

空を飛ぶ、飛行機。

ハナ「どこ行くんだろ…無人島…行きたいな…」

成くんと二人きり、生活のこととか、お金のこととか、考えずに楽しく過ごすの♡
と楽しそうに話すハナを悲しい瞳で見つめる慶介。

それは、慶介もよく考えていたことだったから。。。

(この空想の世界の白シャツ白パンツ、波打ち際、白いワンピースの連仏美佐子ちゃんと戯れる圭くんが、空想の世界感そのまんま、現実離れして死ぬ程カッコいい!!!
0(:3 )〜 _('、3」 ∠ )_)



銀行で慰謝料を振り込む慶介…

窓口で、ペコッと頭を下げ、銀行員が30万を数えてるのを切ない顔で見つめている…

(可哀想〜〜〜(´;ㅿ;`)オウ)



部屋に戻り美也に事情を説明して、お金は無くなったけど、大丈夫だと、なんとか必死で美也を安心させようとする慶介。

机の上に置かれた残ったお金三万円とおばあちゃんがくれた折り目のついた五千円札。

背を向け、シクシク泣く美也。

美也「私のこと嫌いになったんだ…」

慶介「ええ!?」

驚き、弁解する慶介に、携帯(の着信履歴)を見たと、ハナのことを疑い、更に泣く美也…そして、お金がそんなに大変なら、どうしてバイトを辞めていいなんて言ったの?大丈夫なんて言ったの?辞めなかったのに!と慶介を責める…

慶介「それは…」

(美也がまた自殺しちゃうじゃないかと思って言えなかった…んだよね…)

言葉を飲み込む慶介…

(( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)ケイチャン…泣)


《重い空気が流れる部屋》

うなだれる慶介。

後ろを向いたままの美也。

美也「…………痛い(ボソッ)」

慶介「(痛い?)…………?」
「……………((゜ロ゜;)ハッ!!!」

美也が握っているカッターを奪い、抱き締める慶介…タオルでおさえた美也の手首に滲む赤い血。



美しく悲しい音楽…

病院のベッド、美しい顔をして眠る美也を悲しげで、虚ろな目で見つめる慶介…

腕に巻かれた白い包帯。

ふと、ポケットから、さっきのカッターを取り出す…

カチ…カチ…カチカチカチカチ…

美也の血がついた刃を、前にハナから確実に死ねると教えて貰った場所に、無表情のまま、そっとあてる。

慶介の目に狂気がやどる…
カッターを持つ手にグッと力をこめる…

つぅーーーーーっ…と赤い血が腕を伝う。
ポタッ…ポタ…と床に落ち、血溜まりが出来ていく…

慶介の気が遠のき、そのままバタリッと眠る美也の横に倒れこむ…


『忘れてた…僕は………
血を見るのが苦手だったんだ………』


『ここはまるで無人島だ…』

《砂浜、眠る二人…》


『誰もいない…
二人だけの世界…』

『僕は本当に来たかったんだろうか…』

『こんな所に…』

波の音………

(ホワイトアウト)



目覚める慶介。

ナース姿のハナが微笑んでいる。

ハナ「丸1日眠ってたんだよw」

慶介「……………。(まだ朦朧としている)」

「………!!美也は?!」

ハナは、既に昨日退院して精神的にも安定していたと告げ、「慶介くんの方が遥かに重傷です」という。

血を見るのが苦手と言う慶介に、「それw向いてないよ、全然向いてません!w」と包み込むように、優しく、少し悲しげに、笑いながら「良かった」と繰り返すハナ。


『僕を見つけてくれたのは、ハナさんだったそうだ』

『結局僕は美也を助けるどころか、自分自身すら…助けることが出来なかった…』

そんな二人の後ろに、お見舞いに訪れた美也が立っていた。


《病室から出て、院内に置かれたソファーに腰かける慶介と美也》

美也「この前のお金…返す…入院費とか、掛かるでしょ…」

慶介「いや、でもほら…美也の借金の返済とかさ…」

美也「もぉいいの…」

慶介「?」

美也「親に借りたの」

慶介「?!」

美也「残りの借金も、家賃も…頼んだら全部出してくれた…」

慶介「……………」

美也「実家…帰って来いって…」

重い沈黙…

慶介「帰んの……?」

美也「…………分かんない…」

美也から差し出されたお金を力無く受け取り見つめる慶介…

そこへハナが診察時間のお知らせを伝えに来る。立ち去るハナを見ながら、美也にハナのことを教える…

慶介「あの人だよ…」

美也「……え?」

慶介「あの人が僕を助けてくれた人だよ」

美也「……あぁ…(そうなんだ…)」

同意したものの、少し考えて…ぽつりと言う

美也「………でも、当たり前じゃない?」

慶介「…え?」

美也「助けて…」

「助けてくれるのは…当たり前でしょ?」

「ナースなんだから。」

じっと美也の顔を見つめる慶介…

美也「何?」

慶介「ううん………」

美也から顔を反らした慶介の目からぽろり…と涙がこぼれ落ちる…

美也「なぁに???」

慶介「何でもない…」

美也「慶…ちゃん…?」

慶介「何でもない…」

『見返りはいらない』
『そんなのは…嘘だ…』
『僕はずっと求めていた…』
『僕は美也に愛されたかった…』
『助けた分』『お金の分』
『同じだけ僕は…』
『愛されたかったんだ…』

止めどなく流れる涙…

ずっと陰からそっと見守っていたハナは、そっとその場を離れた…



慶介の日常が始まる…

『入院の後、気まずい思いで会社へ行くと、課長がすっ飛んで来た』

激しくハグする課長w

『僕が休みの間、ゴミの集め方が悪いと苦情が絶えず、困っていたらしい』

住民からも戻ってきたことをめっちゃ喜ばれる慶介

自分のことを必要としてくれる人達がいることが分かって、収集車に乗る慶介の顔もどこか晴れやかだ。

『美也は実家に戻った…』
『“両親に言われてお見合いをした”』
『と、短いメールが来て、それっきりだ…』

『あの時僕の自転車を壊したのが誰かは、未だに分からない』

青い作業着を着た慶介が、収集車の助手席で風に吹かれている。。。



いつものベンチ。

ハナ「じゃーーーん!!」

ハナが嬉しそうについに完成した成雪のCDを見せる。
また色々お金掛かるから、バリバリ稼がないと!と笑顔のハナ。

『ハナさんは今日も元気だ』

慶介「ねぇハナさん。ハナさんは何で彼を助けるの?愛されたいから?」

ハナ「んん〜…それもあるけどぉ…やっぱり好きだからかな♡( *´艸`* )ンフ♡」

慶介「そっか♡」

『僕にはまだ分からない』
『何が正しいのか。何が愛なのか。』

『でも…もしも……』

慶介「もしまた誰かを好きになれたら…」

ハナ「ん?」

慶介「無人島には行きたくないなw」

ハナ「ふっ、何それ?笑」

慶介 「ふふ…w」

『僕らの両手は小さくて、いつだって精一杯だ…』

『だから一緒に生きていく…』

『手を取り合って』

『この世界で。』

(終)

******************

(物語を観て…(о´∀`о)カンソウ)


慶介の家の様子からも、教育方針が学力至上主義な感じが見てとれる梶谷家。

その親の引いた線路から外れてしまった慶介は、ずっと(祖母以外の)家族から蔑まれ、色んな思いをお腹にためこんで、口を閉ざして生きてきたんだろうな。。。
(*´•ω•`*)。。。

そして、20歳の時、たまらず家を出た。

でも、ただ1人優しかった祖母を残して行ったことに罪悪感を感じているだよね…
(U>_<U)ヤサシスギル!!

そして、慶介の彼女の美也。

弱くて儚くて慶介がいなければ、すぐにでも消えてしまいそうな。。。

度々出てくる空想の美也は、白のワンピースで、まるで天使のよう…
(部屋に飾られた天使のモビールは象徴?)

そんな美也のことをほっとけなくて、付き合い始めたのかも。。。
(一目惚れとかしてそうな気もするけどw)
(*´-`*).。oO

恐らく家族から駄目な人間と言われ続けてきた慶介、そんな自分を全力で頼ってくる美也のことを守ってあげたいと思ったのかな。。。

ただ、美也はあまりにも脆くて、慶介の両手では、支えきれなくて…

心配させまいと、必死で「お金なら大丈夫」と美也に笑顔で言い続ける慶介の姿に胸が張り裂けそうだったよ…
˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚

お金って…(もちろんお金が全てでは無いと思うけど)無いと生きていけないの事実で…

精神論で、どーにかなるものでもなくて…

(U>_<U)ウウウ…

シナリオに手取り23万円の薄給って書いてあったけど、手取り23万円の若者なんてゴロゴロいそうだな(苦笑)とか思ったりもしましたが、具体的な数字はカットされてましたねw(;^_^A

だから、皆、お互い支えあって生きてるんだよね…


病院に入院した慶介のお見舞いに現れた美也は、黒いワンピースを纏い、ゾクリ…とする程美しく、そして触ると本当に冷たいんじゃないか?と感じるくらいやった。。。
( °_° )ヒョ〜

それまでの美也が、白のイメージで、まるで天使のように、現実味のない、ふわふわした存在だったのに、あのシーンで黒い、現実そのもののような、冷たい顔して現れるんだよね…

そして、慶介に無表情で言うんです。

「この前のお金…返す。」と。

そして、借金の返済とかあるし…と、美也のこと心配する慶介に、また無表情で言うんです。

「親に借りたの」

「残りの借金も、家賃も…頼んだら全部出してくれた…」と。

そして、実家に帰って来いと親に言われてる、と言う美也に「帰るの?(暗い顔)」と聞く慶介。。。

このお金を受け取ったら、美也との関係も終わるのか?…と言うような慶介…

(折角ここまで助けてきたのに…って思いもあったのかな…?)


そして、自分を見つけて助けてくれたのは、あの人(ハナ)だよ…と美也に教える慶介…

結局美也のことを助けられず、自分自身のことすら助けることが出来無かった慶介。

そんな慶介のことを、いつも、ずっと、助けてくれていたのは、ハナだった…

(今回のことだけじゃなく)そんなハナのことを美也に教えたかったのかも…
(U>_<U)ウウ…

そんな慶介の言葉に、ああ…そうなんだ…と思いながらも

「でも…当たり前じゃない?」

「ナースなんだから…」

このシーン…その後の圭くんの表情と流れる涙だけで、その意味は分かったのにね…(※シナリオではそうなっていた。)

『見返りはいらない』
『そんなのは…嘘だ…』
『僕はずっと求めていた…』
『僕は美也に愛されたかった…』
『助けた分』『お金の分』
『同じだけ僕は…』
『愛されたかったんだ…』

慶ちゃんが優しい人って事は間違いないんだろうけど(おばあちゃんの事とか見てても)、単にそれだけじゃなくて、愛を求めれば求めるほど、助けてたんかな…気づかないうちに自分を壊してしまう程…
(*´•ω•`*)…


そして、エンディングの突然の韓流は、本当にびっくりして、慶介のナレーションが頭に入って来なかった〜www

え?これって韓国のドラマのリバイバルだっけ?(←そんな訳ないw)とか、色々パニックにwww
当時の流行りに乗っかったそうですが、エンディング大事!って痛感しましたwww

そして、最初に書いた明るい終わりじゃないような気がするっていう言葉。。。

ハナが明るい顔して言うんです。
「最近株やってるんだ〜結構楽しいよ!」って。

素人が仕事の片手間に手を出して、多額の借金背負って破滅した人、今まで結構見たよ…
(((uдu*)ゥンゥン…

売れないロックボーカルの成雪が好きで、株に手を出すハナ。
若干破滅的思考なのかも…

もし、ハナが破滅してしまっても、絶対慶介はハナの事見捨てないよね。。。

この優しい二人の未来が幸せになっていることを祈らずにはいられない…
(*´-`*).。oO

素晴らしい作品に出会わせてくれた圭くんに、愛ちゃんに、心から感謝♡
(o_ _)oフカブカ〜♡
トモたん

トモたん