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マンダロリアン シーズン3のフライパンのレビュー・感想・評価

マンダロリアン シーズン3(2023年製作のドラマ)
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シーズン2の様に、既存キャラのゲスト出演や他シリーズへの繋がりだけで興奮させる子供騙しがなくなって安堵。

今回の主役はボ=カターン。ブボバと今シーズンの第3話で全てを取り戻したディンジャリンに対して、ダークセイバーも仲間も地位も家も失ったボ=カターンは、それまでカルト集団だと思っていたディンの部族に受け入れられ、マンダロアの統治者として再起してゆく。

アクションシーンは基本どれも面白いし、いくつかの演説シーンは心打たれるものがあった。帝国崩壊後の新共和国体制下での政治が見られたり、マンダロリアンスープや帝国軍非常食、宇宙カップ酒などの食べ物描写も満足!

今シーズンの不満点はディンとグローグーにドラマがないことと、テーマに対する結末がパッとしないこと。マンダロアという国が崩壊した歴史を部族同士の内戦による分断がもたらした悲劇として、その団結にゴールとテーマを設定するのは非常に現代的で見事だと思う。しかしながら、部族同士の衝突と団結の難しさが今ひとつ描けておらず、最終話でも「我々は団結すれば強い」と口では言うものの、それまでの部族間の争いを乗り越え協力しあったからこそ勝利がもたらされたことがもう少し強調されていないと、ただのご都合主義にしか見えない。

この調子なら、そろそろマンダロリアンシリーズはやめにして、全く新しいジャンルやテーマでスターウォーズを語って欲しい。
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