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境遇のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

境遇(2011年製作のドラマ)
4.3
主人公は36歳のふたりの女性。政治家の夫と幸せな家庭を築き、さらに絵本作家としても注目を浴びる主婦の陽子(松雪泰子)。家族のいない天涯孤独な新聞記者の晴美(りょう)。ふたりは親友同士であるが、共に生まれてすぐ親に捨てられた過去を持つ。ある日、「世間に真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状と共に、陽子の5歳になる息子が誘拐された。真実とは一体何なのか…。晴美と共に「真実」を求め奔走する陽子。すると、陽子の絵本のファンだという一人の女性の存在が浮上する。犯人はその女性なのか、それとも……。人は生まれる環境を選べない。しかし、その後の人生は自分の意思で選び、自分の手で築いていくことができる。犯人の示す「真実」が明らかになるとき、ふたりの歩んできた境遇 =人生の意味が改めて浮き彫りになっていく。
湊かなえ書き下ろしのミステリー小説をドラマ化。
誘拐事件をきっかけに明らかになる童話作家の陽子と記者の晴美の出生の秘密、「青いリボン」で結ばれた親友同士だったはずの陽子と晴美がお互いの出生の秘密によりズレが生じていき、その中で明らかになる真の真相が、サスペンスミステリーとしてスリリングに描かれていて女性の友情をテーマにしたサスペンスドラマとしてはよく出来ている。
ただ犯人や真相が明らかになる展開が唐突なのは残念。凛とした強さと美しさを持つ対照的な松雪泰子さんとりょうさんの魅力と演技でもたせた感があるサスペンスドラマ。
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