このレビューはネタバレを含みます
個性的な主人公が物語を牽引する遊川作品。本作の主人公は人の心が視える占い師。随所に飾らないストレートな名言が飛び出す。
各種作品レビューでも指摘されていたが、主人公は占い師というより超能力者。派遣社員の様に各所を転々しながらその能力を活かす人物を描きたかったのだろうが(「ハケンの品格」を意識してるのか)、正直派遣社員である必要は全くない。また、会社を舞台にしたドラマはリアリティーがないと視聴者が限定されてしまうが、このドラマも社会常識からはずれている。制作側はもっと違う種別の人にチェックを受けるべきだと思う。作品内容はシンプルだけど丁寧に作られているに細やかなところが欠けていてその点がもったいない。
本作では主人公は大きく3つの人格の使い分けが求められた(①世間を引いてみてる人格、②占い師の人格、③自分に対し不安な人格)。①と③の人格の切り替えに滑らかさがあるとよりよいかな、と思った。