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またの名をグレイス シーズン1のtjrのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

「ハンドメイズ・テイル」のマーガレット・アトウッド原作なのでフェミニズム的視点に寄った作品だと思っていたけれど、本筋はあくまでゴシックミステリなのが美しい映像とマッチしていた。

そして本作のサラ・ガドンは圧巻。
初めて見たのは「アンチヴァイラル」での美しすぎて神格化された姿だったけれど、今作では目の動きだけで儚い少女から計算高い悪女まで雰囲気が大きく異なり、それが最終話での多重人格(を演じている可能性があるという掴みどころの無さ!)にリアリティを与えていた。
独白の声も、性的虐待に耐える少女時代から収監され地獄を見た後の低く響く声まで聞き惚れてしまった。

女性の立場が圧倒的に低かった19世紀、あえて劇的に触れるまでもなく湯水のように溢れ出す蔑視の表現があまりにも当然のことと演出されていて恐ろしかった。
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