りっと

新しい王様 Season2のりっとのネタバレレビュー・内容・結末

新しい王様 Season2(2019年製作のドラマ)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

「お金で買えないものは無い?」Yesの越中、Noの秋葉。そんな正反対な2人がテレビ局の買収に乗り出した。テレビ業界への痛烈な批判を交えながら、2人の、そして周囲の人々の、虚々実々の駆け引きを見せるマネーエンターテイメント。

Season2も1話1話は短く気軽に見れるのはよかったけれど、尻すぼみ感が否めないというのが第一の印象だった。ちょっと終わり方が宙ぶらりんな感じというか…。

それ以外は、下記のSeason1の感想と同様↓↓↓

メインキャストが実力派の2人なので、そこにはかなり安心感があるし、実際このドラマ全体をかなり押し上げていたと思う。

内容も、これをテレビ局が作るというのは結構な挑戦だっただろうなぁとか思うほど、現在のテレビ業界への痛烈な批判が詰め込まれていて驚かされた。また同時に、お金の動きについてもなんだか分かった気になれる。投資と融資の違い、TOB、なるほどそういうことなんだ!と。
そしてこれらの説明も、普通であれば「難しいな???」となってしまうところを、秋葉節でわかりやすく強烈に説くように作られていた。わかりやすい説明と秋葉という人間のインパクト、この二つを実現できているのが印象的だった。
そして「ダサさ」と適切な距離を取り、我が道をゆく秋葉には、やっぱり惹きつけられるところがある。

しかし、女性の描き方や扱いが薄っぺらくて雑で酷い。びっくりするぐらい酷くて、嫌悪感を感じるところもある。本当にこういう世界があるのかもしれないけど、なにか描き方に工夫があっても良かったのでは?と思ったし、気持ちがドラマから離れてしまう部分もあった。正直、この点で全体の印象がかなり悪くなってしまったので残念だった。

ただ、全体的に低予算感が漂う中で、大金が絡む世界を表現して、またそれを逆手に取ってシュールなコメディにしているのは上手いと思った。独特の撮り方、間、演出で、「え?」と思いながら思わず表情が緩んでしまう場面もある。

受け入れられない点も多いけれど、シュールなコミカルさを交え、大金の動く虚々実々の世界を描いた、気軽に見られるマネーエンターテイメントドラマだった。
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