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ヤング・ポープ 美しき異端児のmiumiuのレビュー・感想・評価

ヤング・ポープ 美しき異端児(2016年製作のドラマ)
4.8
ジュード・ロウ出演作を追いかけて鑑賞。
ジュード・ロウがドラマに初主演&製作も兼任した作品かつ、アカデミー賞国際長編映画賞受賞歴のあるパオロ・ソレンティーノ監督作品。 

HBO作品ということで、手堅く面白い!
架空の若きアメリカ人教皇ピウス13世ことレニー・ベラルドがバチカンに革命を起こそうとする様と、バチカンの内部抗争を描くドラマ。

キリスト教及びカトリックにはそこまで詳しいわけではないし難しいかな…… と思ったけれど、圧倒的な美貌のレニー=ジュード・ロウに見入っていると自然に話にも集中してしまうから、これぞキャスティングの妙w
レニーが教皇としては若いけれど、ジュードの年齢に合わせてちょっと枯れたビジュアル(白髪混じりっぽい髪の色とか)なのも好き。
そして枯れつつあるとは言え、問答無用の圧倒的な色気と魅力を見せつけてくるのはさすがのジュード・ロウ。
年齢を重ねたからこその色気が凄まじい。
あからさまなラブシーンがあるわけじゃないのに何、その色気。何でそんなに脱ぐの笑

映像美や宗教モノらしからぬ音楽など、演出も斬新。
そして主人公レニーの思惑が最終話まで見えないのがサスペンスっぽくて面白い。
レニーは圧倒的な美貌を持ち、冷酷なのに繊細。賢く策士で抜け目ないのに、脆くて孤独。
前時代的で容認出来ない改革を推し進める一方で、最初は敵対していた相手を味方につける聖人らしさもある。
レニーは「善人」とは言い切れないけれど、紛うことなき「聖人」。
圧倒的なカリスマ性と同時に憎めない&惹きつけられる弱さも持ち合わせていて、そこが何とも魅力的。
バチカンで揺るぎない地位を獲得しつつ、親友を喪い、母代わりだったシスター・メアリーを自ら遠ざけ、実の両親と向き合おうとするラストは何とも切なかったな…

続編の『ニュー・ポープ』も楽しみ!
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