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After Life/アフター・ライフ シーズン2のBOONEのレビュー・感想・評価

4.3
新シーズンが、配信開始されたので、再度シーズン1から視聴し直してみた。
やっぱり良いドラマだ。
※これはシーズン1,2のまとめ感想です。

妻の死をきっかけに、人生に絶望した中年男性の物語。
所々、さらっとすごく重い展開があるけれど、イギリスっぽい毒っけ満載なジョークに溢れ、イギリスの田舎の街並みも綺麗で、穏やかな気持ちで観れた。秋の晴れた空の様なドラマだ。


登場人物も全員魅力的。
主人公は口が悪いものの、人を職業や立場では差別せず接する。
何より、SEXワーカーの女性との交流は心打たれた。特に彼女の言葉。
「敵じゃない人もいるのよ。ほとんどの人は良い人。ついてなかったり、適用できなかったりして、生き抜くのに必死なだけ。悪いことがいい人にも起こるし、いいことが悪い人にも起こる。時々ね。誰のせいでもない。」って、本当にそうだと思う。簡潔に人生のあらましを言い当てている。
素晴らしいスクリプトだ。
こんな素敵な言葉がそこここに溢れるドラマだ。

亡くなった妻との幸せな日々の動画を、泣きながら見続ける主人公はとてつもなく悲しい。
けれど、それらの動画は、日常のなんて事ない時間を写していながら、これ以上無いほどの愛に溢れていて、幸せそのもので、素敵だ。
愛する事、愛する人との別れ、生きること、人とのつながり、そんな事をしみじみと考えさせられた。

犬が最高に可愛い。
流れる音楽も懐かしい名曲ばかり。プレイリストは暫くヘビーローテーションになりそうだ。
30分弱の短いエピソードで6話の構成も絶妙だ。
Netflixの密かな傑作だと思う。ぜひ多くの人に観てほしい作品です。
週末にシーズン3もゆっくり楽しみたいと思う。

※吹き替えも素晴らしい。その人物にピッタリ。こんな最高なドラマをNetflixありがとう。
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