今日、心の底から大笑いしただろうか?
リサの天真爛漫な笑顔を見ながら、自問する。
大口を開けて笑う。
笑顔が減ったのは、コロナ禍だけが理由だろうか。
「元のトニーだ」
「元に戻ることはない」
トニーは、さらに毒舌度が下がった。
ファイナルシーズンに相応しい、心に響く、余韻が残る言葉が真珠のネックレスのように連なる。
「生きて
明日がないかのように
今日という日を懸命に生きるの」
これまでの過程「毒舌」があるからこそ、魂が共鳴するのだろう。
ジョニ・ミッチェル『青春の光と影 Both Sides, Now』
歌詞と曲がいつまでも残響となり、心に余韻を残す。
“I’ve looked at life from both sides now
From up and down and still somehow
It’s life’s illusions I recall
I really don’t know life at all”
“見方を変えて今にして人生を見れば
見上げたり覗いたりして、でもなんだか
その人生は思い出にある幻なの
本当は人生のことなんか全然知らないもの”