いの

TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブのいののレビュー・感想・評価

5.0


めちゃくちゃ好み。ラストシーンを繰り返し思い返して、こんな闇と、こんな絶望と、こんな光をみせてくれたら、もう他にはなんもいらねえと感じられるくらい。何かの儀式のようにも見える猟奇殺人は、その謎を解こうという人を、どこか取り憑かせるものなのかもしれない。私も弱いです。時間は球体なのか・缶をくしゃっとつぶしたようなものなのか、などなど、マコノヒーの話は、聴く人を魅了してやまない。彼ががもしも教祖さまだったら、そして私がもしもその説法をじかにきいていたとしたら、私は熱心な信者になってしまうと思う。あるいは私が犯罪者で、マコノヒーから取調べをうけとしたら、数秒で罪を告白しちゃっていると思う。チョロいもんさ。いやいや数秒じゃダメ。マコノヒーの話法に酔いしれて、私に向けて、めっちゃ私仕様の話をしてもらったあとで、涙をこぼして告解したい。そして直後に、冷ややかな痛恨のひと言を吐かれるのさ。最終話で、マコノヒーは表情から体全体から、イエス・キリストそのものにみえるカットがあって、鳥肌が立ちました。とにかく大ファンになっちゃった。
クレジットをみたところ、ウディ・ハレルソンは、エグゼクティブ・プロデューサーか何かも担っているんですね。すごい。浮気に溺れ、すぐキレる感じもうまい。他にも色々書きたいけど、もう何を書いたらよいのかわからないくらい取り憑かれました。いや、取り憑いてしまいました。ニック・ピゾラット、今頃になって、ようやく凄さがわかってきたよ!(今頃? 遅っ!)





〈追記〉2020年12月
2度目の観賞
本当に凄い

本当にどうでもいいことだけど、マシュー・マコノヒーの歩く後ろ姿が何回かうつされる。その後ろ姿が、飄々としていてなんか好き。後ろ姿だけでコメディ入れてるんかと。なんか笑える。
いの

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