ししまる

コールドケース3 ~真実の扉~のししまるのレビュー・感想・評価

コールドケース3 ~真実の扉~(2020年製作のドラマ)
4.3
◼️概要
ワーナーブラザーズ、WOWOW共同制作で2020~21年にWOWOWで放送された刑事ドラマ。第3シーズン。未解決の殺人事件(コールドケース)を神奈川県警捜査1課の専従捜査班が解決していく。全10話。
◼️キャスト
警部:吉田羊、警視:三浦友和、警部補:滝藤賢一、光石研、巡査部長:永山絢斗
◼️メモ
2003~10年に米CBSで放送された「コールドケース」のリメイク。WOWOW開局25周年を記念しワーナー・ブラザースからフォーマット権を獲得した。オリジナル、本作とも毎回、事件発生当時のヒット曲が使用されるのが特徴。オリジナル版は楽曲の著作権許諾が複雑で米でも長年、ソフト化されなかったが、本作もDVDは楽曲が別のものに差し替えられている。
日本では、殺人罪の公訴時効は2004年に15年から25年に延長(改正法施行後から適用)、2010年には廃止された。改正法施行日の10年4月27日時点で時効が完成していない場合に適用され、85年4月1日なら既に時効が成立している。
◼️感想
地上波では見られない硬派で良質なドラマ。オリジナルは7シーズン156話全て見た。海外ドラマのリメイクって、テレ朝の「24」みたいに安っぽくてどうしようもないものもあるけど、本作は横浜を舞台にうまく設定を変え、最終話を除けばストーリーはかなり忠実にリメイクされている。オリジナル脚本も一部あるけど、やはり原案ありの方が一枚も二枚も上。
キャラはオリジナル版のフィラデルフィア市警殺人課刑事リリー(キャスリン・モリス)→吉田羊、スコッティ(ダニー・ピノ)→永山絢斗、ジョン(ジョン・フィン)→三浦友和オリジナルを彷彿とさせる。オリジナル版も本作も、部下を信じるボスは本当にあるべき上司像を描いている。ニック(ジェレミー・ラッチフォード)→滝藤賢一、ウィル(トム・バリー)→光石研はだいぶ違うけど、これはこれであり。若林豪、緒形直人、赤楚衛二、富田靖子ら毎回、多彩なゲストが出演するのも見どころ。
扱う事件はオリジナル版に比べ、比較的新しいケースが多い。日本は殺人などの公訴時効が廃止されたのは2010年なので、大昔の事件は扱いにくいのかも。DV、レイプ、児童虐待、子ども殺しなど気が滅入る話ばかりだが、社会の暗部を描いているとも言え、目頭があつくなるものも多い。
天網恢々疎にして漏さず。過ちては則ち改むるに憚ること勿れ。
ししまる

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