たてまち

アキラとあきらのたてまちのレビュー・感想・評価

アキラとあきら(2017年製作のドラマ)
4.5
 男の友情を銀行を舞台に描いた社会派ドラマ。経済の仕組みも教えてくれ、企業と銀行の関係がよく解る。
 向井理の「アキラ」の弟が、ブレイク前の賀来賢人。子供の頃から優秀な兄。弟は兄と比べられ、何一つ勝るものがない。この兄弟の葛藤もリアルで、感情移入できる。
 人は「運」に左右され、人生を生きているという。劇中、医療でさえ運により生死が変わると言わせている。また、抗うことの出来ない「宿命」も存在するという。
 最後にアキラを救ったものは「人」だ。周りの人によってアキラは支えられていた。人間は一人では生きて行けない。どんなに時代が変わっても、企業も友情も愛も、その人が係わってきた人によって運命が決まる、と作家は言いたかったのかな。
 ドラマ中、何度も涙した。傑作なので映画化されるのもうなずける。「東京MER」の賀来賢人くんなら、映画のアキラ役にふさわしいだろう。では、もう一人のあきらは、誰が良いか。自分なりにキャスティングを考えるのが楽しい。