凜

国を売る人の凜のネタバレレビュー・内容・結末

国を売る人(2019年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

1946年大戦後ロンドン。かなり冒険心に溢れた女性フィーフ。付き合っていた米国人男性ピーターに引き込まれ、内閣にいるロシア人工作員を突き止めようとするが…。それはほんのキッカケに過ぎず、さらに奥深くにある様々な暗い闇に引き込まれていく。

前半のフィーフは、作中でも言われているが「国のため」というよりも「ドキドキするような体験」がしたくて行動している節がみてとれ、感情移入が少々しづらかったかな。もちろん最初だけ。

一方でまだ何も判っていないうちから、運転手のジャクソンと、フィーフの敵役扱いだったプリシラ・ジャービスに重大ななにかがあるのかも…と惹きつけられてました。

結局、ジャクソンのように、人種的にも経済的にも虐げられてきた人たちは「平等」に意義を見出すのかな…と思うと、ただただ切なく、悲しい。

ギャリックも、その思想の現実を目の当たりにしてさえ、縋り付くしかない人生に同情を禁じえません。

ちょうどインテリジェンスの中の、スパイについて勉強していたところなので、どのような心理状態でそういった世界へ入り込んでいくのか、とても参考になりました。
凜