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仮面同窓会のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

仮面同窓会(2019年製作のドラマ)
4.6
住宅設備機器を扱う営業マンの新谷洋輔(溝端淳平)。高校卒業後、故郷を離れ、過去に蓋をして生きてきた2つの理由がある。
18年前に事故で亡くした兄の記憶。青春時代に影を落とす忌まわしい一人の教師の記憶。
高校卒業後、過去から逃げるように故郷を飛び出したが、数か月前に、人事異動で再び地元へと戻ることに。
そこで偶然再会した当時の憧れのクラスメイト竹中美郷(瀧本美織)に誘われ、気が進まないまま高校の同窓会に参加する。
10年ぶりに会った幼馴染の皆川希一(佐野岳)、大見和康(木村了)、片岡八真人(廣瀬智紀)との再会に話は弾んだ。
童心にかえった洋輔を含む4人組は、ノリでかつての体罰教師・樫村貞茂(渡辺裕之)への仕返しを計画。拉致をしてこらしめ、スッキリしたら解散。イタズラのつもりだった。しかし、その翌日、その教師は、なぜか別の場所で遺体となって発見される。4人のうち誰かが、現場に戻り、教師を殺したのか。誰もが否定し、それぞれが疑心暗鬼に陥っていく。犯人は誰か。動機は何か。この事件をキッカケに、信じていたものが音を立てて崩れていく。
雫井脩介の同名小説をドラマ化。
体罰教師に対する仕返しから始まった復讐の連鎖が、同級生の貴一たちの「鉄の結束」の裏にあるどす黒い秘密や同級生日比野真理の自殺の真相を明らかにし、親友と思っていた彼らの友情がぼろぼろに崩れていく展開は、人間不信になるほどどす黒くて、人間のエゴイズムをさらけ出す。「ミスミソウ」などの内藤瑛亮ならではのダークな世界観と人間のダークサイドを容赦なく抉り出す描写、爽やかなイメージをぶち壊す溝端淳平や可憐なイメージをぶち壊す瀧本美織の熱演が組合わさり、ぐいぐい惹き込まれたサスペンスドラマ。
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