るい

太平記のるいのレビュー・感想・評価

太平記(1991年製作のドラマ)
5.0
大河ドラマ見た事なくて、どうしようかな長いしなって思ってたんです🤔そんな時にフォロイーさんにるいさんは見た方がいいよ!って背中押してもらえて半年くらいかけて見終わりました。本当に面白かった。

■ドラマ太平記の時代
物語は高氏幼少期からはじまり、足利尊氏がまだ高氏と名乗っていた青年期から足利尊氏として死去するまでの話。時代としては室町幕府前後の時代をえがく

■作品の感想
真田さんは30才ですが演技が完成してるといっても過言ではない。騎乗での殺陣がすごいとか流鏑馬自分でやってるとかももちろんですけど、20代から50代までの演じ分けが特に素晴らしかった。

若々しくて自分の信念に生きるまだまだ無邪気な年頃と言える青年期、征夷大将軍になってからの威厳のあるでも生まれ持った優しさ残る壮年期をこの大河ドラマの1年というスパンでしっかり見せた事に感心した。

真田さんの目がいいんですよね、優しさに溢れた感じ。尊氏いっつも人に甘いし。でも、身内に叱咤する時の怒号とのギャップもたまらんかったな。あと藤夜叉を必死で守る尊氏も大好きだった。側室に迎えられていたらと思うと…。何故あの日あの時約束の場所にいなかったの藤夜叉🥺

藤夜叉演じる宮沢りえさん、妻の登子演じる沢口靖子さんはめっちゃ可愛いかったよ。二人が直接拗れるシーンがなくて良かった。それぞれ好きになった!その子供同士が戦を始めてしまうなんてなんて運命なのだろう。

足利尊氏の父貞氏の緒形拳さんも父親として迫力あったな。弟直義はいつも兄上兄上言ってて毎話とっても可愛かった!

でも何よりも忘れてはいけないのは家臣の一色右馬介と高師直。ドラマを個性的に彩るこの二人は抜群に良かった。真田さんの「右馬介ぇ!!!」が耳から離れん。いっつも使いっ走りされて、でも確実に任務を遂行する忍び役。最後の最後まで恩を返すと直冬の元に向かう右馬介は涙なしには語れない🥺尊氏の最高の相棒だった。高師直も飄々としていてずる賢い執事で、この二人が本当によかったわ。

書き出すと枚挙にいとまがないのですが、武田鉄矢さん、陣内さん、片岡鶴太郎さん、柳葉敏郎さん他の面々ももちろん素晴らしかったです。

■時代や人物がについて
ほんっと日本史勉強してこなかったので、脚色は多々あるとしても、大きな流れとしてとてもよく理解できました。

鎌倉時代は武家政治。北条家、特に北条高時から時代がおかしくなりはじめた。その世の中を正そうと後醍醐天皇が立ち上がり、鎌倉の足利家や河内の楠木たちが加わった。でも結局は、朝廷の政治もうまくいかず建武新政は数年で終わりを迎える。一時は仲間だった楠木党、新田義貞とも決裂し、足利尊氏は挙兵する。そして天皇が二人出現する南北朝時代がはじまる。

足利尊氏が征夷大将軍となり室町幕府の時代に入るが、彼が目指した太平の世とはかけはなれた内乱が続く。藤夜叉との子直冬の出現、弟直義との確執、登子との子義詮の未熟さもあり足利家内のいざこざが絶えない。足利尊氏50代半ばにしてようやくこの争いも終わりを迎える。義詮も真面目に政治に取り組み、その子義満が室町幕府をさらに反映させ、南北朝を一つにまとめることとなる。

足利尊氏はとにかく優しくて、その優しさや甘さ故に人に好かれることもあれば、争い事に発展してしまうこともある。天下泰平を一身に願う将軍として波乱の時代を生きたのだと思いを馳せた。

■おまけ
日本史に死ぬほど興味なかった私が、今毎週末京都の寺巡りをするほどに変化しました🤭楽しい✨

寺巡りしてると「応仁の乱で焼けました」がめっちゃあって、尊氏さん…また大変な世になりましたよって思いながら看板読んでます。応仁の乱は義満の孫の義政の責任…10年くらい続いたんよね。京都は焼け野原になったそうな🫠

義満は金閣寺立てた人で、孫の義政は銀閣寺を立てた人です。こないだ金閣寺と銀閣寺行ってきました。もちろん尊氏ゆかりの地巡りもしています。

以上、ながなった。
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