復讐話なんだけど、とても清々しく、優しい物語。
父を無実の謀反で処刑され、母は病で亡くした武士の娘の菜々を、清原果耶。
まだ10代半ばで、幼いながらも堂々と演じている。
奉公先の一家がとてもいい人たちで、
菜々を妹や子供の様に大事にしている。
しかし、その家の主人もまた無実の罪で囚われて、身体の弱い奥方は、命を落としてしまう。
主人を陥れたのは、自分の父を陥れた奴でもある。
バラバラになった家族を、
菜々が幼い姉弟を1人で世話をすることになる。
女中とはいえ、まだ子供。
ところがこの菜々、賢さと天然さを兼ね備えた不思議な子。
悪い大人に騙されるかと思ったら、逆に起点が効き、面白くやり返す。
やられた大人は、その鮮やかさに、次々と彼女の周りに集まってくるのだが、
いつも手のひらで転がされる。
彼女は彼らの名前を間違えて覚える。
でも彼女は、目をパチクリ、首をかしげるだけ。
ボロい小屋で子供が3人で片寄せながら、楽しい大人に囲まれて生きていくのが、
自身と主人の仇への復讐が始まる。
復讐は大きなものではないが、覚悟を決めて立ち向かう菜々は美しい。
大人たちは個性豊か、出会いは悪くても、基本的にいい人で、楽しい。
時代劇ではあるが、明るくポップな作品。
清原果耶がとにかく、健気ながら意志の強い少女を演じている。
主人が町田啓太。
主人と女中の関係だが、お互いへの信頼度があり、子供たちは菜々を慕っているので、この後は視聴者にお任せ。
清原果耶は、大女優の道を進んでると実感する一本。
