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凪のお暇のmaroのレビュー・感想・評価

凪のお暇(2019年製作のドラマ)
3.5
これよかった!
今期3番目に面白かった!

「大人の夏休み」みたいなドラマ。
自己肯定感の低かった黒木華が、彼氏だった高橋一生の心ない言葉に傷ついて会社を辞め、立川でしばしのお暇をいただく話。

空気読みすぎて、自己主張ほぼゼロだった黒木華が、同じアパートに住む住人たちやバーのママたちと交流していくうちに、徐々に前向きな性格に変わっていく過程が面白いんだけど、彼女だけじゃないんだよね、変化がある人。

僕はもう高橋一生の役が大好きで。
メッチャクズで、散々、黒木華のこといじめてきたのに、それは小学生がやる“好きの裏返し”みたいなもんだから、たいてい後悔するハメに。

んで、ショックなことがあると、すぐ泣くんだ。
街中でひとり歩きながらビービー号泣してて。
いい歳した大人が(笑)

でも、黒木華が空気読みまくってることをバカにしてた高橋一生こそ、実は空気読みまくる人だったりして、その設定がよかったな〜。
結局、黒木華との恋愛のパワーバランスも途中から逆転してるし。

そして、中村倫也。
ゆるふわっとした人で、“メンヘラ製造機”の異名を持つ、こいつも人の気持ちがまったくわからないある意味クズ野郎。

なのに、黒木華に恋しちゃって、ここも途中から立場逆転。
三田佳子に「胸の痛みが何なのか知らないの?だとしたら、初恋ね」
「ままならぬ愛と欲望の世界へようこそ。今度は自分が壊れる番ね」と言われる始末なのが最高だった。

このドラマはセリフがちょいちょい響くのも好きなポイントで。
第6話で、バーで働き始めた黒木華が、お客さんとうまくコミュニケーション取れないでいるのを見て、高橋一生が「興味ないだろ、他人に。だってお前、自分に興味持ってくれるやつしか好きじゃねえじゃん」って言ってて、「あれ、自分かな」と思った(笑)

物語としてどう着地するのかなと思ってたけど、最後はうまい具合にみんながアパートを卒業し、それぞれの道を歩んでいく流れで、このドラマらしいまとまり方だった。

あれだけ高橋一生の顔色を伺っていた黒木華が、最後に「好きになってくれてありがとう」と言えるまで変わったのは、『ノーサイド・ゲーム 』並みに第1話からの変化が大きいドラマだと思った!
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