シーズン1から映画版も含めて一気見し完全に頭がリンチワールドへ。
起承転結や話のオチがどうのと言った本来物語において観る側が理解の手がかりにする為の要素がかなり曖昧で、それがまたリンチらしくもあり想像力を掻き立てられるセリフキャラクターやアイテムがとにかく魅力的。
一部の話やシーンを除いて基本的に理解しやすい設計だった旧シリーズと比べてこのシリーズはもうリンチ節が炸裂しまくっていて、会話や仕草一つ取ってみてもその”間”がまさにリンチって感じの居心地の悪さでイライラむずむずする(これが段々気持ちよくなってくる)
旧作から引き続き主演のカイル・マクラクランを筆頭にメインキャラが殆ど出演しているのは嬉しい。
また、ナオミ・ワッツやローラ・ダーンなど他のリンチ作品で主演をしていた役者の器用やナイン・インチ・ネイルズの出演等も相まってリンチの集大成というのがひしひしと伝わってくる。
何が描いてあるのか分からないピースを掻き集めてなんとか組み上げたパズル、しかし足りないピースがあったり違うパズルのピースが紛れ込んだりしている様で完成はせず。それが手の取れたヴィーナス像の様に妙に魅力的に感じられる。
…みたいな作品。