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グランメゾン東京のmaroのレビュー・感想・評価

グランメゾン東京(2019年製作のドラマ)
4.0
すごく、すごく面白いドラマだった。。。
ただの料理ドラマじゃなかったよ。。。
しかも、毎週メシテロで。
このドラマ観ているときだけは、他に何も食べれなかったよ。
なんか、自分の口に入れているものが食べ物じゃない気がしてしまって(笑)

さて、天才料理人のキムタクが東京の新しいレストランで働き、三ツ星を取るよう奮闘するドラマで、とても見ごたえがある内容だったね!

信頼ゼロの状態で昔の仲間を集めるところから始まり、毎週降りかかる苦難を乗り越えて仲間との結束を固め、ラスボスであるリンダを打ち倒す流れは、もはやRPGの構成を踏襲しているようで個人的にはすごくハマるドラマだった。

特に、料理にすごくこだわってるのが伝わってくるのが印象深くてね。
それは、とてもおいしそうな料理の数々ってだけじゃない。
その料理に賭けるシェフたちの強い覚悟や意志が尋常じゃなくて、料理系のドラマはこれまでいくつも観てきたけど、ドラマを観て「料理の世界ってこんなにも厳しいのか」っていうのを痛感したのは、35年間生きてきた中で初めてかもしれない。

スポーツだってアートだって、トップを目指すならばあれぐらい強い覚悟や意志がないとダメだと思うんだけど、料理を通じてその凄みを伝えてくれたこのドラマは素晴らしい。

料理もさ、単においしそうなだけじゃなくて、もはや芸術なんだよ。
盛り付け方とか色味とか。
それを素材のよさを活かして実現させているから余計にすごいんだよなあ。

話としては前回と最終回が一番泣いた。
「いいチームができたな」っていう沢村一樹のセリフがよかったよね。
あれだけいろんなことがあったのに、最後にはひとつにまとまれてよかったよ。
ドラマや映画だとなんであんなにチームっていいなと思えるんだろう。
ひとりひとりが共通のミッションをしっかり認識した上で、自分の専門性を生かしてお互いに信頼し合って事に当たれるからだろうな。
特に、手に職系だとより専門性が発揮されやすいから、チーム感出しやすい気がしてる。

最終回の、実際のミシュランの映像に鈴木京香を合成しているのはちょっと笑っちゃったけど(笑)

そして、やっぱりキムタクはかっこいいわ。
何やらせてもキムタクって言うけど、逆にそれができるのはすごいことなんだと最近気づいた。
で、何をやらせてもキムタクになるのって何でだろうって思ったら、セリフの言い方がどの役でもほとんど同じだからだと思うんだよね。
抑揚とか語気とか声の質とかが大体同じなのと、ほとんどの役で「~~なんじゃねーの?」とか「~~つったよな?」っていうちょっと言葉遣いが悪い感じも共通してる気がする。
あと、多くを語らないところとか。

でも、そんなキムタクも若手に背中を見せる立場になったのが感慨深いなと思った。
キムタクじゃないけど、同じ元SMAPで言ったら、昔は中居君が『味いちもんめ』で今回の寛一郎みたいなポジションだったから(笑)

TBSの日曜劇場はここんところ本当に面白い作品が多い。
2013年の『半沢直樹』以降、それまでのカジュアルなホームドラマから、重厚感あるドラマも増えてきたように思う。
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