このレビューはネタバレを含みます
財閥の令嬢が身分を隠してアルバイトをしていて、そこで知り合った友達や財閥の人脈繋がりで展開していくお話。
最後まで観ましたが、16話では収まりきらない話だったのでは？と思います。途中に話数を確認して、「え？これどうやっておさめるの？」と思いましたが、その通りでした。50話くらいあっても良かったのでは。
主人公はユナなのですが、恋愛の部分で言えばジイとチャンスカップルの方が進展もあり障害もあり起承転結がはっきりしていてこっちがメイン？と思ってしまうほど。ストーリー的には、ジュンギは下心があって近づいているわけだから、心の機微を描くことはできないのかもしれないけれど、それにしても表現が少ない気がします。後半ジュンギが、下心だけではなくきちんと気持ちがある、というような流れになっていきますが、演技が下手な俳優さんなのか、演出なのか、ユナに対して気持ちがあるようには見えず、なので全く感情移入できずに最後までユナと同じく「どれが本音？」となってしまいました。ユナについても、家族とうまく行っておらずちょうど優しくされたから恋愛感情を持ったんだろうけれども、分かりづらかったです。対比の表現がなかったというか。ユナはなんでそんなに好きなのかわからなかったし。主人公カップルに感動できないってなんなんだろう（笑）ジイとチャンスが主人公カップルだ、と言われても特に驚かないくらいユナたちの存在感がなかったです。
また、ユナの母親や兄、イェウォンやもう一人の姉、父親も全て中途半端。何かを変えようとしても家族や環境は変えられないってことを言いたかったんでしょうか？ユナの母親はとにかく酷い人で、後半優しくなりますがきっかけが薄い。兄は失踪から戻ってきて株主の会社役員として結果どうしたのかわからない。イェウォンはどうなったのか。父親はユナに期待してる感じはありましたがそれもはっきりわからず終わり。USB盗まれたけどあー盗まれちゃったで終わり。
打ち切りになったからこんなに中途半端なストーリーに収まってるのかなと勝手に想像してしまう感じでした。同じような設定（お金持ちの女性が主人公で近づく男性がお金目当て）で、憎くても愛してるがありますがあちらはだらだらしつつもとても面白かったので同じようなストーリーが観たいならおすすめです。
もし私が同じ設定で16話でストーリーを組むなら、ジイとチャンスは付き合わせず、ユナとジュンギの友達としてだけ登場させる。母親との確執やユナの仕事の要素を多めにして、兄の失踪やイェウォンの妨害なんかは書かないかな…主人公がまさかの相手役を嫌うという面白い展開なので長めにやって描き切って欲しかったな。
一つ良いところで言えば、名言が多かった。それだけ。（笑）
