肉鹿

北の国から '84夏の肉鹿のレビュー・感想・評価

北の国から '84夏(1984年製作のドラマ)
4.0
富良野を舞台に親子3人の成長を描く物語。さて今回は「兄 パソコンに興味あるけどそもそも家に電気がなかった」「父 ラーメン屋で激怒」「家 燃える」です———スペシャルドラマ版第2作。

すっごい道徳。
子供のころに見たらずっと胸に残ってるやつ~。

芽生える罪の自覚や加害者が被害者に、被害者が加害者にあっという間に入れ替わっちゃう心理が子供の目線できちんと描かれてて、夏の蜃気楼を使ったりと映像的にも冴えた演出多くてぐっと胸に沁みてきます。
覗き穴からクワガタみたいな唐突おもしろ演出も楽しくて好き😂

少年ふたりの関係性を揺さぶる「やっぱりおめえはきったないやつだな」のセリフの切れ味も鋭い!"やっぱり"が付いてるのがたまんない。"やっぱり"があるとないじゃ大違い。

そんなふたりの別れのシーンも印象的で、柱越しに背中合わせで別れの言葉を敬語で言い合うのがたまんない。子供から大人に成長する階段を登った瞬間を目撃してしまったような照れや気恥ずかしさがありました☺️

さらにたまんないのが父と本音でぶつかり合う時も照れや気恥ずかしさがあるところ。
今作も子供の世界と大人の世界の境界線が違和感なく溶け合って、名セリフ「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」でなぜかお互い許し合えたように思えた本能に訴えかける素敵な演出👏

あと兄妹の成長差が激しくて、妹の中嶋朋子さんの方が姉に見えてしまうのもこの時ならではの魅力。
肉鹿

肉鹿