「ロケットが宇宙を飛ぶ時代」
1950年代後半、冷戦時代。
核爆弾落ちてくる恐怖に怯える英国。
「ロシア生まれですが英国暮らしが長い」
監督のステーヴン・ポリアコフの父アレクサンダー・ポリアコフの半自伝的作品。
“メニートーン・エレクトリックス”は、実在の会社。
「我々はMI5だ」
「君たちの盗聴器になれと?」
2つの”陣営”から、接触される。
互いに、騙されていると言い張る。
揺れ動くサミュエル。
「アントニーに何が起きたのか…」
行方不明になった青年の話も並行して描かれる。
マギー・スミスの息子トビー・スティーヴンスはじめ、イギリス・ドラマらしい”固い”俳優陣。
ドラマティックな展開もすくなく、ゆっくりと進む。
“落としどころ”は、意外だが、驚くほどでもない。
伏線の回収や、点と点がつながるなど、サスペンス仕立てもない。
実話ベースだけに仕方ないが。
“驚くほどでもない”が、”面白くない”と同義ではないと、証明している。