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チェルノブイリのCharlieZGのレビュー・感想・評価

チェルノブイリ(2019年製作のドラマ)
3.9
HBOドラマ 全5話

1986年4月29日だったと思う、アルバイト先のテレビで見たお昼のニュース「ソ連で原発事故か?!」「大気中からコバルト検出!」「雨に放射能が含まれているから直接当たらないように」・・・など、戦争以外で放射能を意識した出来事だった。

同様に映画やドキュメンタリーも作られた中の1作だが、全5話の本作は生々しくあの事故をドラマ化し真相を分かり易く見せていることでも秀逸だ。

今や驚きもしないソ連の隠蔽体質が招いた事故、それをヴァレリー・レガソフ博士と科学者仲間の象徴として創作されたウラナ・ホミュック博士が勇敢にも訴える姿が胸を打つ。
最初は対立するシチェルビナ副議長だが徐々に打ち解けてレガソフと真の同志になっていくところも良かった。

グラファイト排除のための無人ロボットが使えない時に「ソ連にはバイオロボットがある」という台詞が印象的だった。レガソフ博士にしてもこんな非人道的な言葉を使うくらいだから、この国が(今のロシアも同じ)如何に国民を駒としてしか見ていないかよく分かる。
そして常にKGBの監視にも晒され息詰まりそうな中でソ連国民はよく生活出来ているとゾッとする。

関わった人の多数が亡くなった中でジェシー・バックレイ扮する消防士の妻リュドミラが存命で1子とキーウに暮らしているそうだ。今回のウクライナ侵攻での無事を祈る。

非常に重苦しい内容だが見応えもあり興味深く観れた、良かった。


脚本 クレイグ・メイジン
監督 ヨハン・レンク

キャスト
ジャレッド・ハリス
ステラン・スカルスガルド
エミリー・ワトソン
ポール・リッター
ジェシー・バックレイ
コン・オニール
デヴィッド・デンシック
アダム・ナガイティス
エイドリアン・ローリンズ
サム・トラウトン
ロバート・エムズ
マーク・ルイス・ジョーンズ
アラン・ウィリアムズ
アレックス・ファーンズ
ラルフ・アイネソン
バリー・コーガン
ファレス・ファレス
マイケル・マケルハットン
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