月見

チェルノブイリの月見のレビュー・感想・評価

チェルノブイリ(2019年製作のドラマ)
4.3
ウソが悲劇を生む

『真実が牙を剥けば数々の嘘で隠し忘れようとする。でも真実は消えない。嘘をつく度に真実へのツケがたまる。ツケは必ず払わされる。RKMK炉の爆発を招いた本当の原因は“ウソ”だ』

これが全て。

安全管理体制が至高でなければならない、そういう政府の体面を守る為に命がいとも簡単に奪われていく。

悲劇とはまさにこのこと。
認めたくない信じたくないバレたくない思いが悲劇を膨らます。バタバタ死んでるのに炉心爆発を暫く信じないのとかマジやべぇ。

人の命より国としての体面を重視する。
ソ連が崩壊した今もなお、この精神を引き継ぐおそロシア。
命の重みって何なんでしょう。

地下汚水の中、線量計と呼吸と水音だけの演出が異常に怖い
黒鉛も怖い。1分30秒フル尺の処理は息を飲んだ。
死のハグ、スローになるのが怖いのよ。まさかお腹の子供がそれを背負うなんて…。

なんで皆建屋の外に防護服も着ずにいっちゃうの?なんで全裸で掘っちゃうかな。
まあ…世界で初めての経験だもんな。それらが教訓になってどれほど福島に活かされてたんだろう。
9万人が公式発表では31人?
すべてが強烈に悲劇だった。
月見

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